悪役皇女様はお菓子の家に住みたい、はFriedrich原作、maronpie作画の恋愛ファンタジー漫画です。
平民として育ったアナスタシアは精霊式を機に皇孫として皇宮に行くことになり、自分が転生前に読んだ物語の悪女になってしまったことに気づきます。
突然扉から出てきたアレクセイに、アナスタシアは戸惑います。
ここからは、悪役皇女様はお菓子の家に住みたい、の第14話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
悪役皇女様はお菓子の家に住みたい【第14話】のネタバレ
「それよりアナスタシア、いつもキリルに渡して欲しいと頼んでばかりじゃないか?わざわざ近い部屋にしたのに」とアレクセイは言って、「えっ?それはアリョーシャがいつも忙しいから邪魔しちゃいけないと思って・・」とアナスタシアは意外な意見に戸惑います。
「アナスタシアは俺が嫌いなのか?」と言ってアレクセイはアナスタシアの手を触り、『どういうつもり?嫌ってるのは自分でしょ・・。突然どうしたのよ!』とアナスタシアはニコッと微笑むアレクセイを見上げます。
「そうじゃなくて!私はただ邪魔したくな・・」とアナスタシアが言おうとしていると、「邪魔だなんて。うちの小さいえんどう豆は心配性だな」とアレクセイはアナスタシアの両手を包むように押さえます。
「えんどう豆じゃありません。心配性でもないわ!」とアナスタシアが反論すれば、「嘘じゃない。お前に割く時間は邪魔と思っていないんだ」とアレクセイは答えます。
「私はアリョーシャと遊びたいわけじゃなくて・・」とアナスタシアは言いかけて、アレクセイの暗い顔に気付きます。
『げっ。こんなこと言うつもりじゃなかったのに!もしかしてこの表情は失望したのかしら?』とアナスタシアは慌てて、「だ、だから!!私の望みは遊んでもらうことじゃなくて・・。お菓子を美味しく食べて元気も出して・・。・・ちょっとは私に笑いかけてくれたらいいなって・・」と、地面を見つめてしどろもどろに言います。
「・・俺はいつもお前に会ったら笑ってるじゃないか」とアレクセイは言って、「い、いや、そういうのじゃなくて本気で・・」とアナスタシアは言いかけて顔を上げます。
それはまるで社交辞令で笑っていると言っているかのようだと気づいて、『また失言しちゃった〜!』とアナスタシアは泣きたくなります。
「あっ、えっと、だから、これ食べて・・!お勉強頑張ってね!わ、私は眠いからもう寝よう〜っと!」と、アナスタシアはお菓子をアレクセイに押し付けるように渡して、逃げるように部屋に戻ります。
アレクセイはそんなアナスタシアを見て、貰ったお菓子を胸に抱きながらニコッと微笑むのでした。
アナスタシアの悩み
アナスタシアは塀に寄りかかって見学をしていました。
「どうフェーヴ?アリョーシャは私を殺すと思う?」とアナスタシアは聞いて、「昨日からずっとその話じゃないか。一体なぜそう思うんだ?」と髪飾りに化けたフェーヴは問います。
「わかんない。昨日の失敗が頭から離れなくて」と暗い顔でアナスタシアは言って、再び目の前の光景に意識を向けます。
塀の向こうには弓技の練習場があり。アレクセイが練習をしていました。
『午前は修練、午後は勉強。夕方は復習に瞑想まで。アリョーシャは一体いつ休んでるの?本当に一日中勉強して、鍛錬して。次期皇帝も辛いわね』とアナスタシアは考えます。
「アナスタシア殿下?ここには何のご用ですか?」と、そんなアナスタシアに後ろから話しかけてきたのは護衛騎士のキリルでした。
「あれキリル?なんでここにいるの?アリョーシャはあっちにいるけど」とアナスタシアが問いかけます。
「皇太孫殿下の護衛は夜だけの担当なんです。昼間は護衛が必要ないので。皇太孫殿下のパフニールは炎と太陽の力。昼間は地上の誰よりも強い方です。いずれ成人になられれば夜も護衛が要らなくなるでしょう」とキリルは言います。
「じぁあ、あれも必要ないんじゃない?昼間は誰よりも強くて夜はキリルが守ってくれるなら」とアナスタシアが弓の練習の方に再び目線を戻して言います。
アレクセイは指を痛めながらも、的の真ん中に矢を入れ続けます。
「火の精霊王のパフニールの力が物凄く強いので、それを扱うためには心身の鍛錬が必要なんです。しかもパフニールは契約者を一度失ったことがあって不安定だから・・」と言いかけて、キリルはハッとした顔で口を押さえます。
『まずいことを言ったって表情ね。聞こえなかったフリしよう』とアナスタシアは考え、「あっ、そうだ。キリル、これ!」と話題を変えてスコーンを取り出します。
アナスタシアの差し入れ
「乾燥させた果物とアーモンドを入れて作ったスコーンなの。お腹が空く頃だからおじさんも一つ食べて。あとの一つはアリョーシャあげて」とアナスタシアが言えば、「毎回こういうお菓子をどこで・・?」とキリルは不思議そうな顔で問います。
「ん?私が作ったの」とアナスタシアが言えば、「姫様がですか?」とキリルは驚きます。
「私、お菓子作りが好きなの!うちは貧しくて・・こんなに沢山バターやクリームを見たのは初めてなの。それが嬉しくてあれこれ作ってるの。それでせっかく作るんだからアリョーシャと一緒に食べれたらいいなと思って」とアナスタシアは説明します。
キリルは優しい笑顔を作りアナスタシアの前に跪き、「姫様は・・皇太孫殿下のことが好きですか?」と問いかけます。
「うーん・・。でも、アリョーシャが私のことを好きかはよく・・」とアナスタシアが戸惑えば、「皇太孫殿下の気持ではなく、姫様の気持ちが知りたいんです」とキリルは言います。
「両親は来れないし、ここにいる家族と言えばおじい様・・陛下にはめったに会えないし。そうしたら残るのはアリョーシャだけじゃない。だから嫌いではないわ」とアナスタシアは答えて、「そうですか」とキリルは応じます。
「でも私だけそう思っててもね」とアナスタシアが視線を逸らせば、「いいえ。皇太孫殿下も身近にいる家族は姫様だけなんです。姫様を見てよく笑ってらっしゃるじゃないですか」とキリルは言います。
「他の人が信じると思う?アリョーシャが笑うって?」とアナスタシアが懐疑的な目をすると、キリルは無言で考え込む仕草をします。
「で、でも今皇宮で皇太孫殿下が笑いかけるのは姫様だけなんです」と気まずそうながらもキリルは笑って、「鳥がお花をくわえて来たら珍しくて笑うのと一緒でしょ。私がスコーンを持ってくるから」とアナスタシアは言います。
「プッ!!」とその表現にキリルは思わず吹き出してしまい、「す、すみません」と謝罪してゴホッと咳払いを一つします。
「優しいキリルが二つ食べて。アリョーシャにはひとつだけ渡して。もう一つあげるわ」とアナスタシアはスコーンを渡して、「はい。ありがとうございます、姫様」とキリルは受け取るのでした。
アレクセイの疑問
そんな日々が過ぎ、一週間が経ちました。
アナスタシアはアレクセイの練習を、今度は間近で見学していました。
「もしかしてつまらないのか?」とアレクセイは聞いて、「い・・いいえ!大丈夫!」とアナスタシアは答えます。
「ふーん・・じゃ一回やってみるか?」とアレクセイは聞いて、「!えっ、うん!やってみたい!」とアナスタシアは目を輝かせます。
「じゃあここを掴んで・・姿勢をまっすぐにして・・。じゃ、そのまま弓を引いてみろ」とアレクセイは教えますが、「あれっ!うう・・!」とアナスタシアには全然弓を引くことができません。
「お前はまだ小さいからできないかもな」とアレクセイはい言って、「私もすぐ大きくなります!」と荒い息を吐きながらアナスタシアは反論します。
「今はえんどう豆くらいだから明日にはインゲン豆くらいになるのかな?」とアレクセイは言って、再び練習を始めます。
「アリョーシャ〜!」とアナスタシアが抗議すると、「ん?」とアレクセイは楽しそうに笑って、「暑くないか?」と聞いて来ます。
「火の精霊王パフニールのお陰で皇宮は一年中暖かいんだ。だから俺に近づくほど熱気が強くなるんだが・・。お前はこんなに俺の近くにいるのに暑くないかようだな」とアレクセイは問いかけ、「当然だ!我がパフニールより強い精霊だからだ!」と髪飾りに化けているフェーヴが急に発言します。
アレクセイにはフェーヴの言葉は聞こえないはずですが、アナスタシアは焦ります。
『あなたはちょっと静かにして!あなたが本当にパフニールより強かったら私はアリョーシャを脅かす存在になっちゃうじゃない!私は皇位なんて興味ないのに。やっと少し親しくなったのに。また元に戻るのはイヤ・・』と、アナスタシアはアレクセイののや横顔を眺めます。
『アリョーシャを不安にさせないために何て答えたらいい?』とアナスタシアは悩んで、「味方だから!」と言います。
その言葉にアレクセイは手を止めてアナスタシアを見て、「味方には攻撃が効かないものじゃない!」と真っ直ぐに視線を合わせてアナスタシアは言いました。
第15話に続く>>
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悪役皇女様はお菓子の家に住みたい【第14話】の感想
キリルはアナスタシアとアレクセイに仲良くして欲しいと思っていそうですね。
アナスタシアとアレクセイの心の距離は縮まっていっているようです。
アナスタシアの言葉にアレクセイはどう反応するのでしょうか。
次の話も楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「悪役皇女様はお菓子の家に住みたい」の第14話のネタバレと感想をご紹介しました。
「悪役皇女様はお菓子の家に住みたい」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。