その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
メリッサの顔をしたバアルが、メリッサに話しかけます。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第85話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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その悪女に気をつけてください【第85話】のネタバレ
メリッサが目を開けると、そこは真っ白い階段が上下左右に交差した見知らぬ場所でした。
『ここはどこ・・?』とメリッサがあたりを見渡していると、「フフフッ」と誰かが笑います。
メリッサが声の方を見ればメリッサの顔をしたバアルがいて、「どこかなどというありきたりな質問をするんじゃないぞ。ふたりきりで話せる空間とでも思えばいいさ。そんな怖い顔するんじゃない。私はただ提案をしに来たまでだ。お前にとっても悪い話ではない。本多 怜」とバアルは言います。
バアルは上下が逆の階段に、逆さまに立っていました。
「どうして私の名前を知ってるの?」とメリッサが問えば、「私が知らないものなどないさ。神だからな」とバアルは言います。
「・・え?この世界は魔物を神として崇めてるわけ?」とメリッサが聞けば、「今のこの姿はバアルの体を借りてるだけ。簡単に言えば私は『この世界を作った作者の意思』だ」とバアルは言います。
「難しい言葉で気取らずにわかりやすく教えなさいよ」とメリッサが腕を組んで馬鹿にした様子で言えば、バアルはイラッとした顔をします。
「ここが小説の世界なのはお前も知ってるだろう。私は小説通りに話を進めようとする作者の意思であり、神と同等の影響力を持つ存在なのだ。全ては私の手の中」と言いながら、バアルはメリッサの前に降り立ちます。
「イアンとユーリが出会って恋に落ち、男主人公ら全員が彼女に恋をする。お前が今まで経験してきた様々な出来事・・すでに予測済みだっただろう?」とバアルは問いかけ、『・・その通り。小説の大きな出来事は必ず起きていた』とメリッサは無言で認めます。
「似たような世界は数多く存在する。ひとりの読者が小説を読むたびに生まれるのだから。だが一度だって話が脱線したことなどなかった。作者の意思にあらがえる小説などないのだから。なのに・・お前が変えたのだ。本多 怜」と言って、バアルは顔をメリッサに近づけます。
メリッサは驚いた顔をしますが、退きません。
「元の世界で死ぬはずの運命だったお前が、どうやってこの世界に紛れ込んだ?そんなことより命拾いしたなら大人しく暮らせばいいものを・・。どうしてこんなにも話をねじ曲げたのだ。私も原作を気に入ってるわけではないが、ここまでとっ散らかった話は初めてだ」と、バアルは問い詰めます。
『は?何こいつ!原作もよっぽどひどいけど!?』とメリッサは反感を感じ、「それで私にどうしろと?すでに物語は変わったのに」と言います。
バアルはニタッと笑い、「だから今からでも作り直そうと思う」と言い、「どういう意味よ」とメリッサは問います。
バアルの提案
「この世界はこれでおしまいだ。あまりにもめちゃくちゃだからな。心配するな。次の世界ではお前を『ユーリ』にしてやろう」とバアルは言って、メリッサは目を見開きます。
『どうしてだろう。その言葉を聞いた瞬間、「本物のユーリ」が頭に浮かんだ。ユーリは時々人形のような顔をする時があった。でもおかしなことに彼女を心配する人はいなくて、ただ彼女を美しいと褒めるだけ。私の知るユーリは美しさが全てじゃないのに』とメリッサは考えます。
「完結済みの陳腐な小説でも人気は衰えない。次の『愛するアイツら』が生まれるのも時間の問題だ。そうすればお前は次の『ユーリ』になる。悪女よりいいだろう?」とバアルは言って、「・・そっか。ならこの世界はどうなるの?」とメリッサは問います。
「おしまいだと言っただろう。今ここで本を閉じるってことさ」とバアルは言い、「はっきり言いなさいよ。全部消えてなくなるってこと?」とメリッサは確認します。
「なぜそこまで執着する。すべて小説の人物にすぎないではないか。あんな奴らはごまんといる。新たな世界でいくらでも出会えるんだ」とバアルは呆れた顔で言い、メリッサは皆の笑顔を思い出します。
「嫌よ。私はこれからもこの世界にいるわ」とメリッサは真っ直ぐにバアルを見て言って、「お前・・!私が下手に出てやったから提案だと思っているようだが、お前に選ぶ権利などない!これは通告だ!私の世界を壊した分際で何様だ・・!」とバアルは怒りの形相でメリッサに詰め寄ります。
「違うわ。あんたがしたのは提案よ」とメリッサは言って、『全知全能の神なら、たかが登場人物ひとりをここまで面倒なやり方で説得するはずない。好きに消すなり殺すなりして望み通りの物語を作ればいいのだから』とメリッサは考えます。
「どうして今になって提案するの?エンディングに差し掛かるまで何してたわけ?」とメリッサが問えば、バアルは答えずに怒りの形相のまま大きく目を見開きます。
メリッサの意思
「あんたは・・私の許可なしではこの世界を消せないんでしょ?あんたにできるのはせいぜい出来事を早めるか遅らせる程度」とメリッサが言えば、バアルは図星のようで歯噛みします。
『私は唯一の異邦人であり、物語に縛られないたった一つの魂。物語に左右されない私をコントロール出来るわけがない!』とメリッサは確信し、「勘違いしているようだけど。この物語はあんたのものじゃないわ。私が作ったんだから。私のものよ」と不敵に笑います。
『私が勝ち取った、めちゃくちゃだけど何にも代えがたい、私の世界』とメリッサはバアルを自信に満ちた視線で睨み、「この・・生意気な・・!」とバアルは怒りの声を上げます。
その怒りに反応するようにメリッサの足元の階段も、周囲の光景も崩れ始めます。
「メリッサ・ポジェプラド!!」とバアルの憎しみの詰まった声が響き渡り、メリッサは崩れる世界と共に落ち始めます。
第86話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第85話】の感想
ユーリが運命と呼んでいたのは、作者の意思だったのですね。
メリッサはやはり、意志が強くて格好いいですね。
メリッサはどうなるのでしょうか。
次の話も楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第85話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。