逆ハーレムゲームの中に落ちたようです、はinui原作、GOYAによる恋愛ファンタジー漫画です。
主人公は、誰かがプレイしている逆ハーレムゲームの中の悪女、皇女エルドリアに憑依してしまいました。
今の自分の一番の弱点は愛人のナドリカだと考え、エルドリアは少し距離を置こうと思うのでした。
ここからは、逆ハーレムゲームの中に落ちたようです、の第14話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
逆ハーレムゲームの中に落ちたようです【第14話】のネタバレ
愛人のナドリカが来たら事情を説明して距離を置こうと、エルドリアは夜遅くまで待っていました。
しかし残念ながら、昨晩は会うことができませんでした。
朝の日差しを浴びながらエルドリアがややぼんやりとしていたところ、「姫様」、と侍女に声をかけられて顔を上げました。
「ジュランヌ様がお見えです」と言われ、エルドリアは皇帝が選んだ教師がそのような名であったことを思い出し、「通して」と答えました。
「陛下より命を受け、本日より姫様の授業を担当させていただきます」と現れたのは、なんと愛人のロビアでした。
ロビア!なんでここに!?、とエルドリアは予期せぬ相手の登場に驚くのでした。
ロビアの授業
滔々と歴史について語るロビアを、エルドリアはじとっとした目で眺めています。
その様子に気づいたロビアに「集中してください」と言われ、エルドリアは「・・ちゃんと聞いてるわよ」と答えます。
『ジュランヌが誰なのかをちゃんと調べればよかった。まさかロビアの姓だったとはね』、と講師らしく真面目に解説するロビアを見ながら、エルドリアは悩みます。
『皇帝に、国交問題について助言をしてくれる人をつけてくれるようお願いした時の様子がおかしいとは思っていたけど』、とあの時の皇帝の態度をエルドリアは思い出します。
心変わりした愛人を引き止めたいのに、プライドのせいで直接言うことができないため、皇帝に口実を作ってくっつけてもらうことを望んでいると勘違いをされたようでした。
皇帝は一体自分の妹を何だと思っているのよ、とエルドリアは頭を抱えたい衝動で俯いてしまいました。
そんな様子を呆れたように見たロビアが「それでは今話したことを説明していただけますか?」とエルドリアに問いました。
その声に頭を上げたエルドリアは、このオルビット帝国の歴史について復唱するのでした。
帝国の歴史
初期の帝国は、征服戦争により植民地を建設し、手に入れた膨大な貢物を土台にして成立しました。
すぐに、人口に比べて農地から取れる穀物の量が不足しており、優れた農耕技術もないという問題に直面しました。
この農耕に不向きな冷帯気候の大陸中央での問題の解決策こそが、魔法でした。
当時、魔法使いたちは排斥して殺してしまおう、という風潮でしたが帝国はこれに反した行動をとりました。
魔法を保護した帝国は地理的限界を打ち破り、その国境を遠く広げて行きました。
ある程度のところで、広げるための兵力の維持や、地元住民の反発そして税金の回収作業への費用負担の関係で植民地開発は終了となったのでした。
「地理的に有利な位置にあるボルン帝国は、本来ロスチャイルドが狙い続けてきた獲物だったのですが、気候が温厚でありベルロードと違って」とロビアが説明を続けた時、エルドリアは声を上げました。
「ちょっとまって。ベルロードって・・!」と言えば、ベルロードについて聞きたいと勘違いしたロビアがベルロードについて説明を始めました。
「ベルロードは鉱山資源が豊富で、植民地としては非常に豊かな資金源となる国でした。金銀や各種の貴重な宝石に大理石もある程度埋まっていると言う話ですが・・」とロビアは話します。
「いや・・そうじゃなくて・・!私はベルロードが完全になくなってしまったんだと思っていたの」とまた遮るエルドリアに、ロビアは冷たい目をして言いました。
「エッセン・ベルロードに自責の念を感じておられるようですね?」と問われ、「・・感じてはいけないのかしら?私は?」とエルドリアは答えます。
「本気で仰っているとは思いませんが、もしも本心だとしてもあれはあなただけの責任ではありません。陛下が姫様を大切に思っていらっしゃることは事実ですが、徹底的な実益主義者でいらっしゃいますから」と淡々とロビアは言います。
「姫様はエッセン・ベルロードを。陛下は鉱物資源を手に入れたいと考え、利益が一致したもの。姫様の望みだけで戦争が起こったわけではないのです。あなたに罪悪感は似合いません。すでに取り返しのつかないほど多くの時間が流れました。今さら全員に謝罪をしてまわるおつもりですか?」とロビアは問います。
「私は不可能なことは口にしたくないの。でも・・罪責感なしに人は変わることはできないから。罪悪感ではすでに被害に遭った人々になんの保証もしてあげられないことも分かっている」とエルドリアは反発します。
「でももしかしたらこの次は止めることができるかもしれないじゃない。だから重要だと言ったのよ」と、机に手を置いて立ち上がりながら、エルドリアは強い視線を持って言いました。
「・・今日の授業はここまでにしましょう」と、それだけをロビアが言い、授業を終わりにしたのでした。
ロビアの気持ち
授業に使った部屋を出て「クソ・・」とつぶやくロビアは、『俺を慰めてくれるんじゃないなら・・誰のことも哀れまないでくれ』と心の中で祈ります。
「一体誰が・・誰があなたをそんな風にしたんだ?」と今までの皇女からの変化に戸惑って独り言を言うロビアの前に、誰かが近づいてきました。
「・・お前は」と顔を上げたロビアの前にいたのは、ナドリカでした。
ロビアとナドリカ
「ここに何の用だ?なぜ本宮にいるのかと聞いているんだ」と強い口調でロビアは問います。
「・・申し訳ありません」と立ち去ろうとするナドリカをロビアは腕を伸ばして阻止します。
「呼ばれたら呼ばれるままに、放置されたら放置されるままに、人形のように従うべき奴隷ごときが。身の程も知らず姫様のまわりをうろついているのか?」とロビアはナドリカを侮辱します。
「僕はもう奴隷ではありません」と反発するナドリカに、「だからといってお前の賤しい生まれが無かったことになるわけではない」とロビアは続けます。
「ここ数日少し可愛がられたからと言って、あの方が自分のものになったとでも思っているようだが。汚らわしい自分の体を恥ずかしく思うなら、それに見合った身の振り方をすることだ。思い上がるな」と言われたナドリカは青い顔です。
そうだ思い上がるな、とロビアはナドリカを睨みます。
皇宮の中では、姫様は今更愛人に夢中になって他の男には目もくれない、という噂が広がっていました。
『お前がまるで姫様にとって大切な存在であるかのように、姫様が本気で他の男を愛しているかのように振る舞うのはやめろ』と、ロビアはナドリカを睨み続けます。
しかし、「そういうあなたこそ、何の資格があってそんなことを言うのですか?」とナドリカが臆することなく真っ直ぐに、ロビアに言い返してくるのでした。
「姫様を裏切っておいて、過ちの許しを請うこともしなかった者に、他人を戒める資格があるとお考えですか?」と言われ、ロビアは予想外な反撃に固まります。
「自分の身の程はよく分かっています!でも少なくとも僕は、あなたのように信義や恩を知らない獣ではありません!」と力強く言い切るナドリカに、ロビアは目を見開きます。
「許されないと分かっていながら許しを請えというのか?」と、ナドリカの脇を通りながらロビアが言い、「当たり前でしょう!たとえ・・捨てられることになったとしてもです」とナドリカはブレません。
月の出る夜
ナドリカは、眠るエルドリアの寝顔を覗き込んでいました。
「姫様」、と小さく呟き、昼間のロビアに言われたことを思い出します。
汚らわしい自分の体を恥ずかしく思うなら、それに見合った身の振り方をすることだ。
どこか寂しそうな、諦めるような目をしながら、ナドリカはエルドリアに布団をかけなおします。
「・・どうか、良い夢を」と言いながら、眠るエルドリアの額にそっと、祈るように口付けるのでした。
第15話に続く>>
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逆ハーレムゲームの中に落ちたようです【第14話】の感想
ロビアは素直じゃないですが、エルドリアを愛しているのですね
卑屈な様子は痛々しくもあり、エルドリアの味方に戻るのか、プレイヤーと一緒に敵になるのか目が離せません。
言われっぱなしだったナドリカが反論できたのは、愛されていると信じられたからでしょうか。
どこまでもまっすぐなナドリカは応援したくなりますね。
二人の対立がこの後にどう影響していくのか楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「逆ハーレムゲームの中に落ちたようです」の第14話のネタバレと感想をご紹介しました。
「逆ハーレムゲームの中に落ちたようです」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね