その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
皇太子イアンをやっつけるため、メリッサは夏のお祭りに繰り出すのでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第38話のネタバレになりますので、ご注意ください。
\随時更新中!/
目次
その悪女に気をつけてください【第38話】のネタバレ
お祭りに見入ってるナインの様子を見たメリッサは、尻尾でも振ってそうだとナインのお尻をチラッ見ます。
そのヒップラインの見事さに真っ赤になっていると、「どうかされました?」とナインが尋ねます。
「よ、よかった!喜んでるみたいで。ユーリさん遅いわね!アハハッ!!」とメリッサは焦って応対するのでした。
「アハハ!」と楽しそうに返すナインを見て、『卑しいこの脳内めぇぇ』とメリッサは人知れず反省します。
ナインと2人で、ヒロインのユーリとの待ち合わせ場所付近を散策していると、黄色い悲鳴が聞こえてきました。
イアンとユーリ
「なんてカッコいいの!」、「ちょっとどきなさいよ。イケメンが見えないわ!」と人集りができています。
そこには、ユーリと皇太子イアンの2人がいました。
「すまないね、ユーリ。目立たない服を着てきたつもりだったが・・」と言うイアンに、「構いませんよ、殿下」とユーリが答えます。
「妬いているのなら心配いらないよ。あの女たちにはこれっぽっちも興味がないから」とキメ顔でイアンは言いますが、「あぁ・・そのわりにはいちいち反応してあげてますけど」とユーリは冷ややかです。
「アハハ。国民は大事にしなきゃ・・」と、イアンはユーリの反応の悪さには気づいてない様子でした。
メリッサは呆れたような、悟ったような、なんとも言えない表情でそんな2人を見ていました。
ユーリとイアンの群衆における存在感は、やはり主役、と思わされるものでした。
チラリとナインを見ると、気づいたナインは素晴らしく美しい笑顔で笑いかけてきました。
メリッサはそれを見て、『チェッ、なんか悔しい』と渋い顔をします。
ナインも皇太子に負けないくらいイケメンですが、ナインは注目されず、イアンはチヤホヤされまくっています。
理由は至ってシンプルで、イアンは男主人公で、ナインはエクストラだからです。
作中の存在感の差であり、イケメン度合いの差ではないのです。
「メリッサ様!」と、そんな考え事をすりメリッサを見つけてユーリが駆け寄ってきました。
「うっ、メリッサ」と、皇太子は嫌そうな顔をしています。
嬉しそうなユーリに、「お礼もしたかったし」とメリッサが言えば、ユーリはすぐに『狼人間の舌と牙を生やす魔法薬』の件だと理解したようでした。
ユーリとナイン
「薬はちゃんと効きましたか?」とユーリに問われて、「はい。本当にありがとうございます。おかげでメリッサ様に誓いも立てられました」とナインが答えます。
「よかったです。私はただメリッサ様のお願い事を聞いたまでで・・あれ?」と、ユーリは途中で何かに気づいたようでした。
「まさか『メリッサ様』って呼んでます?前までは『お嬢様』って・・それに誓ったって何を?」と冷や汗を浮かべながらユーリが問えば、「まぁ色々と」と余裕の笑みでナインが答えます。
バチバチと火花が散るような2人の険悪な雰囲気に、メリッサは困惑します。
平和なユーリと優しいナインは相性抜群だと思っているメリッサには、2人の諍いが理解できません。
「メリッサ。優しいユーリにそなたが頼み込んだから同行を許可したのに、その執事とやらも連れてきたのだな。本当は情夫じゃないのか?」と、放っておかれたイアンが割り込んできました。
『ウン百人といるあんたの女を情婦って言うんだよ。ナインは普通の雇用人だっつーの』と、メリッサは呆れ顔です。
ササッと守るように、ナインはメリッサのすぐ側に移動します。
『・・でも、否定する必要はない』と、メリッサはイアンに見せつけるようにナインの腕に自らの腕を絡ませて、さらには頭をその腕に擦り寄せます。
ナインは嬉しそうに赤面し、イアンとユーリはギョッとします。
『ならば私も』とイアンは嬉々としてユーリと腕を組もうとしますが、ユーリは自分で腕を組んで鉄壁の守りで施錠完了した後でした。
無念さを感じながらも、「まぁ今日は一個人としてユーリと祭りを楽しみに来たから、大目に見るとしよう」とイアンは言います。
『は?「大目に見る」?それはあんたの浮気を目撃してもボコらなかった私の台詞だからね。堂々と別の女と遊びに来たって言い放つ精神な』、とメリッサは冷ややかです。
この後の計画があるんで、メリッサは今の苛つきは飲み込んでおくことにしました。
イアンの腕前
本来の小説のシーンはこうでした。
ユーリとイアンは2人で祭り会場をまわり、イアンは初めての祭りなのに屋台で景品を総取りし、ユーリにプレゼントします。
「屋台の景品が全部なくなっちゃいますよ」と言うユーリに、「ユーリ。そなたの欲しい物ならばすべて手に入れてあげるさ」とイアンが答えて2人は見つめ合います。
小説の通りなら、イアンはこの後の屋台のゲームで腕前を発揮して気さくさを見せて、ユーリの中の好感度を上げていくのです。
『だが今は小説とは違う。主人公補正のかかったイアンでさえも勝てない者がここにいる』とメリッサは奮起します。
得意なことはゲームですと言えるほど強く、過去にお祭りのゲームで主人にもう二度と来るなと言わせた人物、それこそが主人公でした。
メリッサ自身はお祭りは初めてですが、それに憑依した主人公は百戦錬磨です。
お祭りのある日は勉強そっちのけで行き、怒った母親に連れ戻されるほどののめり込み様だったのです。
その腕前に加えて、主人公は小説の大体の流れを熟知しています。
「わぁ!可愛い!」とユーリが声を上げるのを聞き、メリッサはユーリが欲しい景品を見つけたことを察知します。
「あれが欲しいのかい?」とイアンがユーリに尋ねています。
ユーリが欲しがる景品をイアンが獲得しようとする、ここまでは小説通りです。
『さぁ、今からショーの始まりよ』と、メリッサは2人に割り込み、「えぇ〜どれですか?」と言えば、「メリッサ様、あれ可愛くないですか?」とユーリが目を輝かせます。
小説では、ユーリはイアン似の熊の人形を指差しているはずでした。
可愛いヌイグルミ
しかし、その指が指し示しているのはオスライオンの人形です。
しかも、紫の口紅をつけて下まつ毛がバチバチに長いです。
「あ、あれが?」と戸惑うメリッサに対して、「ええ!どうしよう!!可愛すぎ!」とユーリはハイテンションです。
『ヒロイン美的感覚どうしたのよホント。何度見てもブッサイク。あんなの誰が作ったわけ。ちっちゃい子にプレゼントしたら絶対に泣かれる。暴言吐かれてもおかしくないレベルじゃん!』と、ぬいぐるみに対するメリッサの評価は最低水準です。
好みはそれぞれ違うもんね、と自らを納得させようとしつつ、「そう・・ですか」とメリッサはなんとか答えます。
「・・可愛い」と、そのとなりで呟いたのはナインです。
超特大の「?」を浮かべて、メリッサはユーリとナインを見ます。
『ナインも独特な好みをお持ちで!?それか私の目がおかしいだけとか・・』と不安になったメリッサはイアンを見ます。
ドン引きの顔でユーリを見つめるイアンの姿を確認して、『いや違う、奴もドン引きしてるもん。おかしいのは私じゃなかった』とホッとします。
メリッサ様にそっくりで可愛い、とナインとユーリは盛り上がっており、『おいおい待ちなはれ』とメリッサは内心突っ込みを入れます。
『さすがにあれに似てるってのは嬉しくないし、ふたりして何気に私のこと馬鹿にしてない?』と、メリッサは2人の好意にはまったく気づきません。
「やらないなら帰ってくれ」と、わいわい騒ぐメリッサたちに屋台の主人が苦言を言います。
何のゲームだったのか、とメリッサが我に返って確認すると、モグラ叩きのようでした。
「いくらですか?」とイアンが店主に値段を聞いて支払っているところに、メリッサも銀貨を差し出します。
「そなたもやるのか?」と嫌そうなイアンに、「もちろん。叩きのめすのは得意なので」とメリッサは拳を見せます。
「好きにしろ。私が先にやる」と言うイアンに、『ちゃっかり先にやんのかい』とメリッサは呆れます。
『まぁ、順番なんてどうでもいいけど。結果はわかってるもの』と、メリッサは余裕の様子です。
第39話に続く>>
\随時更新中!/
その悪女に気を付けてください【第38話】の感想
メリッサの行動で小説の細部がどんどん変化しているようですね。
ユーリとナインの好意はわかりやすいのに、まったく気づかないメリッサにもどかしさを感じます。
メリッサは相変わらずイアンに容赦なく、痛快です。
メリッサがどのようにイアンを叩きのめしていくのでしょうか。
次の話も楽しみですね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第38話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。