その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
ミゼンに首筋を噛みつかれてしまったメリッサでしたが、負けじと宝剣をミゼンに突き立てるのでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第54話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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その悪女に気をつけてください【第54話】のネタバレ
メリッサがミゼンに猛攻撃を仕掛けている時、ナインは手を出せずに見守ることしかできませんでした。
『間合いが近くて下手に手を出せない。それに・・僕が動けばミゼンはきっとヨナ様を狙う。奴の力を抑えている聖物がなくなると、メリッサ様が危ない。どうしよう。メリッサ様が怪我してるっていうのに・・!』と、ナインはヨナの隣で悩みます。
「行ってください。自分のことは自分で守ります。早くお嬢様を・・」と、そんなナインにヨナは声をかけました。
ガリッ、と嫌な音が響いたのはそんな時です。
ミゼンがメリッサに噛みつき、メリッサが崩れ落ちるのを、ナインは目にしてしまいました。
「血が止まりません。早く治療しないと」と流石に焦った様子のヨナがメリッサの状態を説明します。
『治療。治療に特化した魔術師は今閉じ込められている。どうにかして出てもらわないと。でもどうやって?』と、ナインは閉じ込められたユーリを見ます。
「なんだ。もう死んだのか」と、後方から話しかけてきたのは腹から宝剣を抜いたミゼンでした。
ナインとミゼン
「・・ホント理解できないなぁ。舌と牙を抜かれた時だって、そんな顔はしなかったのに」と、面白そうにミゼンは言います。
『呪術をかけた張本人・・』と、そんなミゼンをナインは目を光らせて睨みつけます。
「たかが人間が死にかけてるぐらいで理性を失うとは。忠犬かよ。阿保らしい。あぁ、そういえばお前が追い出された理由もそうだったな。あれだって人間のせいだったじゃないか!」と、ミゼンは煽るように言います。
ナインはミゼンの腹の傷をじっと見つめ、そこに違和感を感じていました。
「狼人間の森に人間のガキなんか連れ込んで!正気じゃないだろ。ガキを守るために歯向かったよなぁ。この裏切り者!あの時舌を抜くだけじゃなくて、ガキも追いかけて殺せばよかった」とミゼンは笑います。
『どうして・・』と、ナインは苦しそうな顔のまま倒れるメリッサを見ます。
「どうして、こんなことするんですか」とナインが問えば、「そりゃ」とミゼンが口を開きます。
ナインの「面白いから?」という問いかけと、ミゼンの「面白いから」という答えが重なります。
「あなたはいつもそうでした。ただ。わけもなく、面白そうだからと」と、ナインは淡々と、メリッサを見つめたまま静かに言います。
ミゼンはナインの背中から漂う気配を感じ、『あれは・・覚醒の前兆・・!ありえない。こいつなんかが・・』と予想外の事態に目を見開きます。
ナインの覚醒
「ハッ・・ハハッ」とミゼンの口からは乾いた笑いが溢れ、『たかが人間ごときで!』とナインに襲いかかります。
しかし、ナインの死角から放ったはずの拳は容易く掴まれ阻止されてしまいました。
「死んでください。僕が敬愛する方のために」とナインは言うと、ミゼンの拳を握りつぶします。
ボキボキと骨の折れる音を聞いても、ミゼンは事態が飲み込めずにしばらく呆然とし、やがて苦痛に悲鳴を上げました。
そんなミゼンをそのまま壁に叩きつけ、ナインは冷たい瞳で地に臥せたミゼンを見下ろします。
「ハッ、アハハ!自分の面見てみろよ!狼の顔してるぞ!!ずっと反吐が出そうだった。狼のくせに・・俺と同じ顔のくせに!」と、血を吐きながらミゼンはナインを見上げてどこか嬉しそうに言い放ちます。
「羊の皮なんか被りやがって!俺に散々恥を書かせておいて・・ついに本性を現したな!!どうだ楽しいだろう!最高だよな!?狼の力は!復讐を果たした感想は!?いい気分だろ?俺とお前は双子だしな!まさにこれこそが人間とは比にならない狼人間の力だ!」と、目を爛々とさせてミゼンは言います。
しかし、「ミゼン、呪術は使えますか?」と、ナインはまるで今までの話を聞いていないかのように静かに問いかけます。
「・・もちろんさ」と、ミゼンは冷や汗をかきながら答えます。
「使えないでしょう?負けず嫌いなあなたが僕に押されているのに、お得意の呪術を使わなかった。それに聖物の効果はとっくに切れてます。おかしいですよね」とナインが言えば、ミゼンが悔しそうに歯を食いしばります。
「あなたが気付いてないわけありません。認めたくないだけ」と言いながら、ナインはミゼンの髪を掴んで引き上げます。
メリッサの剣は皇室の話を宝剣です。
それは、人間の真髄そのものと言えるものでした。
そして、メリッサが狼アレルギーになったように、人間と狼人間の力は相性が悪いのです。
「剣に宿る魔法の力が、あなたの力と衝突し大きな拒絶反応を起こしたんです。ゆえにもう、聖物がなくても呪術は使えません」とナインは話し、ミゼンは固まったように何も言いません。
魔法と狼人間の力は互いに反発し合いますが、二つの力の差が大きいほど反発力も増します。
たった一度の機会を逃さず、首に噛みつかれるさなかにメリッサはその機会を勝ち取って剣を突き立てたのです。
「あなたはあの時すでに負けたんです。あれほど蔑んできた人間、そして僕が慕い敬愛するメリッサ・ポジェブラト様に。・・抵抗なんてできませんよね。ただ大人しくしててください」と言いながら、ナインはミゼンの首に手をかけます。
『メリッサ様、僕のメリッサ様。僕はメリッサ様のためならば・・』とナインは心で呼びかけて、「苦しめることなく送って差し上げます」と手に力を込めます。
ミゼンの悲鳴が響き渡る中、『何だってできます。たとえそれが地獄を歩くことだとしても』とナインは迷いなく思うのでした。
第55話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第54話】の感想
ジャックの代わりにナインが覚醒しましたね。
ナインのメリッサに対する愛情はどうも危なっかしいもののようです。
ミゼンはナインの心を揺さぶろうとしていましたが、ナインはブレませんでしたね。
事態がどう収集されるのか、次の話も楽しみですね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第54話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。