その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
メリッサは、最後の男主人公ピーコック・メロディに遭遇するのでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第28話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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その悪女に気をつけてください【第28話】のネタバレ
主人公が憑依した小説「愛するアイツら」には、男主人公が4人登場します。
量産型逆ハーレム小説らしさ全開のこの小説は、ときめきポイントがてんこ盛りの濃いキャラばかりです。
メリッサの婚約者であるイアンは皇太子で、優しくてダンディなイケメン剣士。
メリッサの弟ジェイクは、寡黙でクールなギャップ萌えイケメンスナイパー。
ジャックは自由でワイルドな異種族のイケメン狼人間。
そして、最後の一人がピーコック・メロディでした。
「ユーリ、私が捧げるのは愛の歌だけではありません。ミッテ区のローズジュエリーも用意したんです!数に限りがあって私でさえ入手するのに後悔しましたよ。馬車1台分しか買えなかったのが悔やまれますが」とピーコックは言い、それを聞くユーリは困ったような顔をしていました。
帝国最大規模の貿易商「クジャク」のトップでイケメン大富豪のピーコック・メロディは、男主人公4人の中でも最もキャラが濃いため、読者の中では一番の人気を誇っていました。
愛読者だった主人公も、ピーコックが出てくる場面では手を合わせて、1文字ずつ食い入るように読んでいたのでした。
「お気持ちは嬉しいですがそんな高価なものは受け取れません」というユーリに、「遠慮はいりませんよ、私にとってはクッキーより安価なものです」とピーコックは動じません。
どう断れば良いか、と困るユーリを見て、最後の男主人公もゴミ箱行き決定、とメリッサはげんなりするのでした。
「見てください。艶やかで綺麗でしょう?ユーリの美貌には完敗しますけどね」と馬車一杯の希少な宝石を目の前に広げてピーコックはアピールしますが、「あら・・ホントニキレイデスネ」と感情の籠らない声と顔で、ユーリはロボットのように回答します。
ユーリ!!、とそんな痛々しい様子にメリッサは涙します。
ユーリが嫌がっているのを、ピーコックはまったく察しようとしません。
『私だったら飛び降りてって宝石でぶん殴ってた。耐えられるとはさすがユーリ・・賢明な判断だわ』、とメリッサは一人静かに拍手するのでした。
ピーコックへの対応
「美しい宝石の山に埋もれて死んじゃえばいい・・」と、ぽつりとユーリが言い出したのをメリッサは全力で止めにかかり、後ろから抱きしめて口を塞ぎます。
『拍手取り消し。どうしよう、ユーリが壊れた』、と内心ドギマギしながらメリッサは心配します。
ピーコックを適当のあしらうのは危険なのです。
「ひとまず落ち着いて」、とユーリに囁き、そのまま正面から守るように抱きしめます。
確かに他の人にこんなの見られたら恥ずかしくて理性を失うか、とメリッサはユーリに同情します。
『奴がこんなマネをするのは今に始まったことじゃないだろうし、溜まりに溜まって爆発寸前かも』と、現状のユーリの忍耐力の限界を感じました。
「あれ〜、どちら様です?ユーリを侍女に迎え入れに来た貴族の方かな?ユーリの美貌は罪ですねぇ。・・私ならユーリを守ってあげられるのに」と、手にした花束を握り潰さんばかりに強く掴んだピーコックが、メリッサに話しかけます。
ピーコックは穏やかそうに見えますが、中身は腐りに腐った執着心の強い腹黒ヤンデレキャラなのです。
つまり、ピーコックに変な態度をとれば、「愛するアイツら外伝バッドエンディング」となり、血を見る展開になってしまうのです。
絶対に今あいつ私を殺す方法を考えているんだろうなぁ、とメリッサはユーリを抱きしめたまま冷や汗をかきました。
抱きしめられているユーリは、段々と我に返っては来ていますが、メリッサの胸に埋もれる状況が理解できずに赤面状態です。
「気になるなら教えてあげる!」とノリノリでメリッサはピーコックに切り出します。
「権力、お金、闇をまき散らす、キュートな悪女!手に負えない令嬢!メリッサ・ポジェブラトよ!」と至って真面目にポーズを決めましたが、隣でユーリは吹き出します。
・・何だよヤバい奴か?、とピーコックは引き気味です。
「そして今からは、私があんたのライバルよ!」とメリッサは宣言しましたが、ピーコックは状況が理解できないとばかりに困惑しています。
ついに自分のやるべきことを見つけた、とメリッサは決心します。
メリッサの目指すところ
小説だという理由で、ピーコックの監禁などの狂った犯罪行為に「すさんだ愛最高すぎぃ!!」と熱狂していた愛読者ではありました。
しかし、主人公はそんな過去の自分をぶん殴りたい気分でした。
メリッサは今まで出会った男主人公達を整理してみます。
皇太子イアンはしょうもない浮気者。
天才スナイパーである弟ジェイクは謙虚さのカケラもない生意気小僧。
イケメン狼人間のジャックは空から降ってくるしか能のないアホ。
最後は財力自慢がウザい怪しい執着男。
そんなポンコツたちに狙われるのが、天使ユーリなのです。
このままでは絶対ダメ!!、とメリッサは内心で叫びます。
彼らはポンコツではありますが、社会的には一応有力者です。
平民出身で男爵の養女であるユーリは、断りきれずに振り回されるでしょう。
百歩譲って、男主人公たちは悪女のメリッサにだけ冷たく接して、ユーリには優しくしてあげるのかもしれません。
しかし、相手によってコロコロ態度を変えるような人間は主人公の経験上みんなクズでした。
いくら今のメリッサが悪女と評されようと、主人公自身は大きな問題を起こしたことはありません。
4人がメリッサに対して行った言動を振り返っても、いい男になるとは思えませんでした。
ユーリは今、ピーコックに対して拒絶反応を示しています。
小説に憑依した大ファンとして、狼アレルギーから助けてもらった一人の人間として、そしてユーリと友達になりたい悪女として、やるべきことは一つだとメリッサは考えます。
害虫駆除です。
ユーリが困っているのににまとわりつく男たちを排除することです。
「今からユーリさんは私が守るわ!あんたみたいにマナーのない奴が近づけないようにね」と、男らしくメリッサはピーコックに宣言します。
「ハハ・・ユーリ・・その女は何を言ってるんです?」と気圧されたピーコックが聞きますが、「プッ・・さ・・さぁ?私もよくわかりません」と楽しそうにユーリは答えます。
「彼女にこれ以上つきまとわないで早く失せなさい。喧嘩したけりゃ予約してきな」と言い放つメリッサを、ユーリは頬を赤らめて見つめます。
そんな光景を唖然とした表情でピーコックは眺めるのでした。
「それじゃ!」とバルコニーの窓はメリッサの手で閉められ、言葉にならない言葉でピーコックは外で喚きます。
室内ではユーリが笑い転げるのでした。
「えっと、勝手なことしてごめんなさい」と言うメリッサに、「いえ・・プッ、カッコよかったです・・メロディの間抜けな顔ったら」とユーリは言い、思い出したのか再び涙を流して笑い出すます。
「ん?」、とメリッサは側で呆然と立っているナインに気付きました。
飛び出していった時は狼の姿でしたが、今は人間形態です。
『落ち着いたみたいね。しっかり人間の姿だ』、とそれを見たメリッサは、「何よぼーっとして」と話しかけました。
メリッサはご機嫌でした。
ピーコックをユーリから引き離せば、ナインの口の治療もユーリにお願いできるかもしれない、とメリッサは考えていました。
そのためにピーコックを挑発したわけではないですが、一石二鳥と喜んでいたのです。
しかし、ナインは相変わらず浮かない顔で、メリッサを見つめています。
「ナイン?」とメリッサは聞きますが、ナインは目に涙を浮かべ出します。
ど・・どうした!?、とメリッサは困惑するのでした。
第29話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第28話】の感想
大好きな小説の憧れの男主人公達だった彼らに対して、現実目線のメリッサはなかなか手厳しいです。
ピーコックからユーリを守ろうとするメリッサが格好良くて、ヒーローに見えますね。
ユーリの無邪気な様子は、流石、天使のヒロインです。
泣き顔になってしまったナインは何を考えているのでしょう?
次の話も気になりますね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第28話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。