その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
ピーコックが提案したのは、「この世で最も高価で希少なもの」を買ってきて当てるというクイズでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第30話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
その悪女に気をつけてください【第30話】のネタバレ
決闘のルールは以下の通りです。
1、審判は両方の正解を知るユーリが行います。
2、魔法や特殊な道具の使用は一切禁止です。
3、「高価で希少なもの」と見なせない場合は負けとします。
4、ピーコックから交互に質問して正解を言い当てます。
答える側は「はい」か「いいえ」でのみ答えます。
5、先に正解を言い当てれば勝ちです。
ただし、答えを外した方の正解がもっと高価高価だった場合、再び賭けを提案できます。
「・・ホントセコいわぁ」と、冷めた目でメリッサはルールが記載された紙を見つめます。
「どうしたらここまで自己中なルールになんのよ。しかも3日後?日にちまで決めたわけ?てかルールまだあんの!?」と怒りを露わにしながら長い巻物を広げます。
フッ、と笑ったメリッサは、その巻物をゴミ箱投げ捨てるのでした。
メリッサの策略
『決闘が明日であっても読者である私は、簡単に奴を懲らしめられる。だが、タメ技ぶっ放すには時間がかかるもの。有利なゲームでこてんぱんにされたら、顔を上げて歩けないはず』と考え、ユーリは悪女の顔で笑います。
元々、権力も武力もメリッサの方が上です。
メリッサが「最も高価で希少なもの」として選んだのは、読者の知恵を用いて手に入れた帝国の隠された宝剣でした。
先先代皇帝がうっかり無くしてしまったバシレイオス皇室の秘宝であり、男主人公のためにあらゆる加護と魔法がかけられた神アイテムです。
メリッサにとっての今の一番の課題は、決戦当日までの3日間の暇をいかにしてつぶすか、でした。
『どれどれ。文化好きな令嬢らしく本でも読もっかな』、と考えたメリッサは部屋に置いてある本に適当に手を伸ばしますが、引き出して題名をみて固まります。
『呪術詠唱論の歴史と由来』、という、さすが最強の魔術師の家系であるエリザベス男爵家に置いてある本でした。
ユーリが私のために恋愛小説を用意してくれてるかも、という淡い期待は木っ端微塵です。
読書はやめとこ、と本を戻したメリッサは、何かやることないのぉお!?暇すぎて死にそう、と悶絶しました。
救世主
そんな時、扉を叩く音がして、救世主の登場にメリッサは目を輝かせて「どうぞ!!」と答えます。
入ってきたのは、お茶を持った専属執事の狼人間ナインでした。
「ナイン!」と期待に満ちた声をかけられて、理由の分からないナインは少々戸惑った顔をしました。
『最近なぜか避けられてるけど執事には変わりない。いい時に現れたわね』とメリッサは喜びます。
「ちょうどよかった。こっちにいらっしゃい。座って」と椅子を引いて誘いますが、ナインはまごまごして動きません。
「主より先に座れないって?」とメリッサが聞けば、舌が無いため喋れないナインはコクコクと頭を振りました。
『そうね。可愛い狼との暇潰しも悪くない』、とメリッサは考え、「気にしないで」と満面の笑みをナインに向けました。
「今日は特別に私がナインをもてなすから」と言われ、ナインは困惑します。
「さあ、遠慮せずに!こうやって話すのも久しぶりよね。でしょ?」、と、座らせたナインの後ろに立ち、両肩に手を置いてメリッサは話します。
ナインの顔は真っ赤ですが、メリッサは気付きません。
「緊張しなくていいのよ。私たちの仲なんだから。それとも私にもてなされるのイヤだったり?」と問うメリッサに、ナインは全力で首を振りました。
「はいどうぞ。毒は入ってないから安心して」とメリッサは紅茶をカップに注いでナインに渡します。
ナインは紅茶をじって見て動きません。
『あれ。冗談に対する反応うすっ』と、メリッサはちょっと戸惑います。
ようやく動いたナインがメモ帳に文字を書き、メリッサに見せます。
『お嬢様がくださるなら、毒でも甘く飲めまし』、とそこには書かれていました。
『冗談・・よね?』と反応に困るメリッサに、ナインは綺麗な顔で笑い、『本当です』と書いてメリッサに見せます。
『・・ん?』、とメリッサはその真意にちょっと悩みましたが、とりあえず保留します。
「そう・・ありがと。まぁ、毒を盛ることはないから。あ、でも、毒だと思ったら飲まないで!カップを私の顔面に投げつけるぐらいしなきゃ!」、と優しすぎるナインをメリッサは叱ります。
『本当に、この子ったら優しいんだから。道で助けただけで命まで差し出そうとするから心配よ』、と行き倒れていたナインのことを思い出してメリッサは心配します。
『それはできません』、と思い詰めたような顔をしたナインは、そう書いてメリッサに見せます。
『今の顔』、とその表情が気になったメリッサはナインの横顔に手を伸ばします。
すると、ナインのペンが滑って線を引きました。
サラッ、とナインの前髪を軽く触ったメリッサが、「あっごめん。書いている時に・・。髪の毛が邪魔になると思ったの・・字がよれたわね」と言いました。
ナインは耳まで赤くして固まりますが、メモ帳を見るメリッサは気づきません。
ナインの気持ち
いつからこんなに混乱するようになったんだろう、とナインは考えます。
出会った時に差し伸ばされた手と、メリッサの笑顔を思い出します。
純粋に執事として仕えられたらいいのに、と考えますが、心音は落ち着きません。
『もうすでにお嬢様は、あの方のために闘うと大勢の前で宣言されたんだ』、とこの前のピーコックに対するメリッサの宣戦布告を思い起こします。
あの方とは、ユーリ・エリザベスのことです。
それはこの上ない告白じゃないか、とナインは捉えていました。
「ナイン・・もしかしてイヤだった?勝手に触ってごめんね。気をつけるから」と戸惑うようにメリッサが聞きます。
『・・この気持ち、どうすればいいんだろう』、と痛む胸をナインは抑えました。
「あっそれか、私の頭も時々触っていいわよ!」とメリッサが言い、ナインは顔を赤くしてドキリとします。
ふう、とため息をつくナインを見て、決心して提案したのに気に入らなかった?、とナインの顔が見えないメリッサが盛大に勘違いしました。
『やっぱりこれは、気持ちと一緒にしまっておこう』、とナインは書きかけのメモをしまいます。
そこには、もっと可愛がってほしいです、と書かれていたのでした。
そのころのピーコック
焚き火の周りをウロウロとしながら、「チッ、あのバカ女のせいで。王子役は好まないが仕方ない」とピーコックは悪態をついていました。
「いい子だ」と、そんなピーコックの腕に一羽の白鳩が止まります。
その足に付けられていた伝文には『正解はメリッサが腰に刺している宝剣。約五千万ゴールドの値打ちがあると思われ、魔術師ならその価値を証明できる』と書かれていました。
「待っててください、私のカナリヤ」と、夜の空にピーコックは怪しく呟くのでした。
第31話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第30話】の感想
ピーコックが考えたルールが思ったよりしっかりしていて、負けてもやり直せるようになっているとは徹底していますね。
メリッサは余裕の表情ですが、そんなに上手くいくのでしょうか。
ナインのメリッサに対する愛情が、いじらしいし可愛いし、もどかしいですね。
ピーコックは手段を選ばないで勝ちに来るつもりのようです。
メリッサがどのように切り抜けていくのか、ナインの勘違いはいつまで続くのか、気になりますね。
次の話も楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第30話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。