その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
物陰に隠れている弟ジェイクを見つけたメリッサは、ユーリさんのことつけにきたんでしょ、と言い放つのでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第35話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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その悪女に気をつけてください【第35話】のネタバレ
『こいつがなぜここにいるかは予想がついてる。それがゾッとする理由なだけあって口にしたくはないが』と考えながら、メリッサは「あんた、ユーリさんのことつけにきたんでしょ」と突き付けます。
「つけてなんか・・ただ、会いたくて」と、弟のジェイクが顔を赤くします。
美男子なので、背景には花が飛んでいました。
『会いたいがために勝手につけてって待ち伏せるのはまさにストーカー、花を咲かせとけば犯罪がロマンスになるとでも?』と考え、メリッサは頭痛でもあるかのように顔を顰めます。
「ホンット情けないよ、あんたって奴は」とお説教をしていると、「ランランル〜」と鼻歌を歌いながらこちらに歩いてくる人物が近くを通ります。
それは、花束を抱えたメリッサの婚約者、皇太子イアンでした。
「ぬぁあ!!メッ・・メリッサ!?もう帰ったんじゃなかったのか・・!」と、メリッサに気づいた皇太子が怯えます。
男主人公の一人、貿易商のピーコックを片付けられた喜びも束の間のことでした。
「本当にもう・・おかしくなるわっ!!」と、ポンコツ男主人公の多さにメリッサは叫ぶのでした。
メリッサとお茶会
「嫌ですわ〜。エリザベス家からお茶会の招待状が届くたびに真っ先に剣を探すようになっちゃって」と、ドレス姿の腰に帯刀したままメリッサはお茶楽しみます。
「あはは。メリッサ様ったらもう!」と、隣ではヒロインのユーリが笑っています。
その向かいでは男主人公4人が勢揃いで、そんな二人を嫌そうな顔で見つめています。
剣が必要な理由は、相変わらず狼人間のジャックが暴れるからで、今日もすでにメリッサに叩かれた後でした。
メリッサは、貿易商のピーコックをクイズ対決で追い払った後、本格的に男主人公らを退治することにしたのでした。
このままでは、ヒロインのユーリの人生が悲惨なことになるのは目に見えていたからです。
それに、黙っていたとしても、男主人公たちに好き勝手に散々言われるのもまた目に見えていました。
皇太子イアンは何故か婚約破棄してくれない婚約者で、ジェイクは姉嫌いの弟で、貿易商のピーコックにはこの間の出来事で嫌われており、狼人間のジャックは散々に叩きのめしてしまいました。
メリッサはユーリを超える聖人になる気も、男主人公らにやられっぱなしの原作の悪女でいる気もありません。
メリッサは第3の選択肢を取りました。
なんとしてでもユーリに付き纏う男たちを蹴散らし、悪女という名に恥じぬような、自分だけの人生を歩むという方向性です。
メリッサの作戦
そう決めた後は、男主人公たちとユーリが集う場所にはすぐに駆けつけ、現在のように全力で邪魔をするのでした。
『人が少なくてまだ良かった。貴族たちの様子を気にしながら策を練るのは無理』、とお茶を飲みながらメリッサは考えます。
今日は排他的なエリザベス男爵家の庭でのお茶会のため、関係者以外はここにはおらず、お茶会の参加者は男主人公4人とメリッサ、ユーリの6人だけでした。
美味しいお茶を味わっていると、「お口に合いますか」とユーリが聞きます。
「はい。本当に美味しいです。紅茶・・ですよね?」メリッサが言うと、「いいえ。違います」とユーリは笑顔で答えます。
「あっ。そ・・そうですか」と、メリッサは恥ずかしく感じ、『知ったかぶりしちゃった・・。てか私の知ってるユーリからどんどん遠ざかってる気が』と考えます。
「ウフフ!可愛い」と更に笑った後、「知らなくて当然です。薬を作っていたら新しい薬草を発見したんです。それで作ったお茶ですから」とユーリが耳打ちしてきました。
「薬ってことは頼んでた魔法薬?もう完成したんですか?」と、メリッサはひそひそ声で返事します。
男主人公たちはそんな二人の様子に嫉妬の視線を向けてきますが、二人は気にしません。
『さすが最強ヒロイン!こんな短期間で完成させるなんて!』と、専属執事ナインの爪と牙を治すための薬の完成にメリッサは喜びます。
その後も受け渡しに関してヒソヒソ話をしていると、ゴホン!、とイアンが大きな咳払いをします。
「ユーリ、皇族を招待しておきながらどういうことかな。ふたりだけで盛り上がるとは寂しいじゃないか。それも私の婚約者と」と、イアンが言います。
「あ・・ごめんなさい殿下・・。大変失礼しました」とユーリが謝り、それを見てメリッサはイラッとします。
「そんなに謝るでない、今から私と盛り上がればいい話だろう」と、相手をしてもらえたら嬉しさでイアンは微笑み、ユーリの困っている様子は目に入っていないようでした。
イアンはユーリを褒め称えてプレゼントを提案しますが、ユーリは「お気持ちだけいただきます」と応じません。
しかし、イアンはさらに「ただ受け取ってくれればいいんだよ。拒まれ続けると私も傷つくよ」と受け取らせようとします。
「・・ありがとうございます」と困ったように言うユーリを見ながら、メリッサは考えます。
ユーリがどうして、わざわざ男主人公4人をお茶会に招くのか、という理由をメリッサは問い詰めるつもりはありませんでした。
ユーリはヒロインであり、男主人公たちと関わらざるを得ない運命だから仕方がないのです。
メリッサがどんなに原作と違う行動をしようとしても、イアンは原作通りにユーリに出会い、恋に落ちたのです。
「殿下。女性ふたりが男性の前でヒソヒソ話をする理由をご存知ないようで」と、メリッサは二人の会話に割って入ります。
「どういうことだ。また私を侮辱するようなら・・」と警戒するイアンに、「いえ、ただ事実を教えて差し上げようと」とメリッサは満面の笑みを浮かべます。
「目の前にいる人間たちが、言葉も交わしたくないくらいに、魅力がないかたです」と、メリッサはティーカップを男主人公たちとに向けてぐるりと回して、中身をひっくり返しました。
飲み干されたティーカップからは、茶クズがパラパラと落ちます。
しつこいくらいにティーカップを逆さに振って見せて、「うっわあ、べったり・・。しつこっ!ああ、誤解なきよう。茶クズのことですから」と見下した笑みで威圧します。
男主人公達は反応できず、無言で固まってしまいました。
「あら。私のせいで雰囲気が台無し。なら私が責任とらないと!あんたらを安心安全で超快適の、家まで送って差し上げます!」と、メリッサは怒りながらも笑顔で言い放ちます。
そんなメリッサを、ユーリは嬉しいような、驚いたような、そんな感極まった様子で吹き出しました。
『楽しい。メリッサ様のおかげで毎日が』と、ユーリは考えます。
メリッサに追い立てられるように、男主人公たちは帰路につき、それに向かって中指を立てるメリッサを見てまた、ユーリが笑います。
最後にメリッサが帰るのを見送りながら、ユーリは祈ります。
『だから希望を持ってしまう。もしかしたら今度こそ、この呪いから解き放たれるのではないのかという希望を』と、メリッサの去る方向をユーリは見つめます。
そんなユーリの背後から、幽霊のような透けた手がすっと、首元に伸びてくるのでした。
第36話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第35話】の感想
相変わらず、メリッサの実力行使っぷりは見ていて爽快ですね。
男主人公たちは全員、ユーリの反応は見えておらず、自分勝手ですね。
ユーリがとてもメリッサに感謝しているようですが、まだ秘密がありそうです。
メリッサは無事にナインを治す魔法薬を手に入れたようですが、まだまだ事件は起こるのでしょうね。
次の話も楽しみですね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第35話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。