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お兄ちゃんたちに気をつけて!【29話】のネタバレと感想|ピッコマ

お兄ちゃんたちに気をつけて ネタバレ

こちらではピッコマ漫画 お兄ちゃんたちに気をつけて!【第29話】のネタバレ&感想をご紹介しています。

エルンスト公爵家の養子となった少女、ハリ。3人の義兄たちから良く思われず、辛い日々を過ごし、27歳でようやく他家へ嫁ぐことになった。

やっとこの家から出ていける・・・そう喜んだのもつかの間、目が覚めるとなぜか幼少期に時間が巻き戻っていて―!?

 

ハリはレノルド夫人から酷い仕打ちを受けても、家族の為に耐えていた。一方、両親との思い出が残る屋敷になかなか帰って来ないキャベル。多忙なユージンを励まし、キャベルを説得するよう促すハリであったが―

ここからは、お兄ちゃんたちに気をつけて!【第29話】のネタバレになりますので、ご注意ください。

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お兄ちゃんたちに気をつけて!【29話】のネタバレと感想

レノルド夫人によるほぼ嫌がらせのような作法の手ほどきは続いていた。

「な、なんなのあのオバサン・・・」

いちゃもんを付けながらひとしきりハリを叩いた後で、その場を後にする夫人。

ユージンの為にも今は耐えなきゃと、ため息をつくハリ。

“ただでさえ忙しいのに私まで迷惑かけられない”

自室に戻ったハリは、痛みに顔をしかめながらドサッと座った。

“痛くて死にそう”

そうして通信機に手を伸ばす。

スイッチを入れると、懐かしいヨハネスの声が聞こえてきた。

「久しぶり!ヨハン兄さん」

私もお話したい、とルイーゼの声も聞こえて微笑むハリ。

お互いの近況を報告しあう。

「家庭教師だって?まだ早いんじゃないかな・・・」

私もそう思う、とハリ。

でもエーリッヒは叔母と楽しく過ごしているようだ。

“うんざりするけど、世の中ってもともと不公平なものだし”

どこか悟ったような顔であきらめるハリ。

「でもせっかくだから作法の勉強頑張ってるわ」

しかしヨハネスは言った。

「そんなに頑張らなくても大丈夫だよ」

「大変なら手を抜いたっていいんだよ」

ヨハネスの言葉に心地よさを感じながら、ありがとうと返すハリであった。

さまようエーリッヒ

ある夜のこと。

「はあ・・なんで私がこんな目に」

ふわあ、とあくびが出る。

ハリはエーリッヒの部屋の前で座り込んでいる。

レノルド夫人はエルンスト家にいつもいるわけではなかった。

毎晩エーリッヒが部屋で泣いているのを知っているのはハリしかいなかった。

泣き声が落ち着いてくると、部屋からはだしのエーリッヒが出てくる。

見るとエーリッヒはあのとき投げてよこしたウサギのぬいぐるみをしっかりと握っている。

“私があげたぬいぐるみ・・・嫌なんじゃなかったの?”

傍らには飼い犬のペニがおり、ワン!と鳴いた。

「しーっ、吠えちゃ駄目よ」

ハリは最初、恋しくて夫妻の寝室に行っているのかと思った。

だがそうではなくエーリッヒは夢遊病であった。

以前、病のことを恥ずかしく思ったエーリッヒはベッドの柱に腕を縛りつけて寝ていたこともあった。

「・・・あんたが寝てくれれば私も寝れるんだけど」

ボソッとつぶやくハリ。

そして改めて考えてみる。

“幼少期に時が巻き戻った理由って何だろう?”

“なによりなんで私がこいつらの心配をしなきゃいけないのよ?”

正直、ここから逃げ出せば解放される、という考えが浮かぶ。

身体は幼いが、中身は成人だからどうとでも生きていける。

ユージンに街なかで置き去りにされかけた時も、エルンスト夫妻が亡くなった時も、何度も逃げ出したい衝動に駆られた。

それでもハリは逃げずに今日も屋敷をさまようエーリッヒを見守っている。

「お休み、エーリッヒ」

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エーリッヒの背中に優しく声をかけるのであった。

戻ってきたキャベル

「キャベル兄さん!」

エルンスト家にようやく次男が帰ってきた。

「お久しぶりです」

出迎えるハリとエーリッヒ、そしてレノルド夫人。

“会うのは何か月ぶりかしら!”

エーリッヒは兄さん、と近寄るがどうも元気がない様子のキャベル。

そしてあたりを見回している。

するとレノルド夫人が言う。

「ユージンはいないわ。あの子も酷いわよね」

「ユージンもあなたを嫌って放置したんじゃないと思うから気を落とさないでね」

あまりの言いようにムカッとするハリ。

「当然でしょう、ユージン兄さんが一番心配してたんですから」

「今日だってものすごく忙しいはずなのに、なんとしてでも早く戻るって言ってたんですよ」

朝に夫人も聞いてたのにもうお忘れですか?と聞かれハリを睨みつけるレノルド夫人。

夫人はハリのことを完全に無視して、ここまで大変だったでしょうとキャベルに話しかける。

それにしてもキャベルの様子がおかしい。

エーリッヒはキャベルと一緒にいたいと言うが、休ませてあげなくては駄目だと夫人。

二人になったハリとキャベル。

ハリは優しく微笑んだ。

“絶対に言ってあげたかったの”

「おかえり、待ってたわ兄さん」

その言葉を聞いたキャベルは驚き、そしてみるみる泣きそうな表情になり階段を駆け上がっていった。

“ちょっと何よ?あの反応。傷つくじゃない・・・”

時間が経ち、仕事を終えたユージンが帰宅した。

「キャベルは?」

上にいらっしゃいます、とヒュバート。

2階の吹き抜けからこちらを見下ろしているキャベルに気づいて、微笑みかけるユージン。

しかし、キャベルはユージンを見て何も言わず自室に駆け出して行った。

呼び戻してきます、と言われるが、ユージンはいいと暗い表情で答える。

「休ませてやってくれ」

その様子を見て、悲しそうな顔になるハリ。

“こじらせてるわね”

 

階段をのぼり、キャベルを呼ぶハリ。

“大人しく出て来なさいよ”

「兄さん?」

「出てけよ!」

キャベルはカーテンにくるまっていた。

「出てけって言ってるだろ!」

「誰にも言わないから好きなだけ泣きなさいよ」

長椅子に腰掛けながらハリは言う。

カーテンにくるまったキャベルがビクッとする。

「泣いてねーし!」

はいはい、と返事をする。

本当に泣いてねえ、と言いながらも嗚咽をもらすキャベル。

「分かってるわよ」

“泣いてないわりには鼻が詰まってるようだけど”

「別に泣くことは恥ずかしいことじゃないのよ」

「泣きたいときに泣けないのが一番バカだわ」

兄さんはバカじゃないでしょ?とハリ。

「・・・それでもううっ、泣いてない」

強がる次男にフフッと笑みがこぼれるハリだった。

 

>>30話に続く

\随時更新中!/

お兄ちゃんたちに気をつけて!【29話】の感想

改めてハリのたくましさを強く感じる29話でした。

3人の兄たちの心がばらばらにならぬよう、必死でつなぎとめていますね。

そして今回、久しぶりにバスティーエ兄妹と連絡を取り合っていました。

ヨハネスの励ましの言葉は、ハリの心をかるくしてくれたと思います。

彼の存在は今後もハリの心の支えとなるでしょう。

やっと、家族全員そろったところで、次回の展開が待ち遠しいですね!

まとめ

今回ご紹介したのは、ピッコマで独占配信されている「お兄ちゃんたちに気をつけて!」の第29話になります。

他の漫画配信サービスでは読むことはできません。

本作品はピッコマにて1日1話無料配信されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね!