死して生きるSSS級ハンター、はシンノア原作、Neida文章、Bill K作画のファンタジーアクション漫画です。
Fランクの落ちこぼれハンターである孔子は能力がある人々を妬んで過ごしてきましたが、ある日『殺されることで敵のスキルをコピーできる』というS級スキルを手に入れます。
ボスモンスターからスキルを手に入れた孔子でしたが、ペナルティの発動でボス「ヘルファイア・メイデン」のトラウマが再生されるのでした。
ここからは、死して生きるSSS級ハンター、の第15話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
死して生きるSSS級ハンター【第15話】のネタバレ
後のヘルファイア・メイデンとなったのは1人の孤児でした。
その子は住人に、食べ物が欲しいと願っていました。
捨てるものでいい、パン一切れでいい、カビが生えているものでもよいとその子は家々を回ります。
しかし、飢饉で困っている住人たちは誰も手を差し伸べませんでした。
「お腹が空いているようだね。具合も良くなさそうだ。私についておいで」と1人の紳士がその子に声をかけました。
男は自分は医者だと言い、お友達もいると言ってその子を屋敷へ連れていきます。
「一緒に治療を受けて思いっきり遊べばいい」と男は言い、優しいおじさんに出会えたと子供は喜びます。
閉じ込められた子供
しかし連れてこられた子供は、手枷をかけられて鉄格子の付いた小さな檻に閉じ込められてしまいました。
「優しいおじさん・・いつ外に出て遊べるの・・?食べ物は?何か食べたいよ・・」と子供が訴えれば、「我慢しなさい。お腹がすいたからといってすぐに食べ物にありつこうとするのは獣の考えだ」と言って子供を引き摺り出します。
孤児は小さな病原菌だと男は言って笑い、「私はそんなお前たちを駆除する医者であり警備兵さ」と言いながら、取り出したナイフで子供の髪の毛を短く切り落としました。
男が孤児たちを集めていた目的は、儀式の生贄に使うためでした。
国の飢饉の原因を孤児たちのせいだと言い、大衆の目の前で「神への生贄」と称して孤児を殺すパフォーマンスを繰り返していました。
そんななかでも子供は『優しいおじさん、どうしてみんな帰ってこないの?どうして痛いことするの?どうして?』と嘆くことしかできません。
子供は集められ、痛めつけられ、殺されていきました。
孔子と背後霊
孔子はそんな閉じ込められた子供たちを眺めていました。
ふと気づくと、背後霊も近くにいます。
「なんだあのイカれた奴らは!!」と背後霊は怒りを露わにします。
「これが・・10階ボスステージの『原本』だと思う」と孔子は言います。
[あなたを殺した敵のトラウマを再生します。▼]の表示は、このような事件の再現のようでした。
「モンスターが元は人間だったなんて・・」と孔子が呟けば、「全てのモンスターがそうってわけじゃない。ボスに多いな。ボスモンスターは異世界で実際に起きた出来事を基に造られるから」と背後霊が説明しだします。
驚いた顔をする孔子に、「異世界の生物や人・・特に英雄だな。そういうのが対象だ。11階以降はこういう傾向が一層強まる」と背後霊は言います。
「なんでいままで黙ってたの・・?」と孔子が問えば、「聞かれてないからな」と背中を向けたまま背後霊は答えます。
そんな背後霊も、原本を見るのは初めてのようでした。
異世界から来たということ以外は、知る手段もなかったのです。
孔子のような再生をするスキルが特殊なのでした。
そんな会話をする最中も、トラウマの再生は止まりません。
今2人の目の前で、燭台を持った執事が転びました。
倒れた蝋燭が絨毯に火をつけて燃え上がります。
「火事だ!!」と叫び声が上がり、住人たちが逃げ出し始めます。
「あんたたちだけ逃げんのか!?待てよ!!地下に子供たちがいるだろ!!」と孔子は思わず叫びますが、その声は誰にも届かず、誰にも触れません。
これはただの過去の再現なのです。
地下の子供たちはなすすべもなく炎に飲まれてしまいました。
子供が最後に呼んだ言葉は「誰か・・!誰かいませんか!熱い!優しいおじさん!!」でした。
子供にとっては、声をかけてくれた人が元凶であったにも関わらず、それは優しいおじさんであったのです。
『私たちは何も悪くない。お腹いっぱいご飯を食べ、元気に楽しく遊びたい。ただ・・それだけだった・・。もう少し遊びたかっただけなのに・・』というのが、子供の想いでした。
[トラウマ再現完了。▼][ペナルティを終了します。▼]のウィンドウが立ち上がり、孔子はベッドの上で目覚めました。
孔子の決意
二人はしばらく無言でベッドの上に座っていました。
「うむ・・。本当に残念で悲しい出来事だったが、俺らにできることはないな・・」と背後霊が言い、「うわぁ・・第一声がそれ?すごいメンタル・・性格悪っ・・」と孔子が嫌な顔をします。
「うじうじしたって何ができる」と背後霊は現実主義者で、あれは別の世界の別の時代に起きた出来事だから、誰にもどうにもできないと孔子に話します。
「本物の人形を探して、殺す。そして11階に上がれ」と背後霊は孔子に言いました。
「・・と、炎帝も思ったはず」と、孔子は背後霊に話します。
炎帝の性格なら同じようにトラウマを見たとしても、そうして割り切って塔を登っていったことは、孔子には容易に想像できました。
「オレはあいつみたいにはなりたくない」と孔子は言いました。
再チャレンジ
詳細な作戦を話さずに再び10階に向かう孔子の意図がわからず、「炎帝みたいになりたくないからってボスを攻略しないのか!?」と背後霊は孔子に言います。
「誰がそう決めたの?チクショー!オレがバカだった・・!」と孔子は屋敷の扉に八つ当たりします。
背後霊には孔子が何を言いたいのかわかりません。
「Sランクのスキル覚えてる!?」と孔子が問えば、「当然覚えてるぞ」と背後霊は答えます。
「『誰もあなたの許可なしにこの地獄から出ることはできません』、何かおかしいと思わない?」と、孔子はスキルカードの一文に疑問を問いかけます。
「何がおかしいんだよ」と背後霊は面倒そうに答えます。
「最後の部分だよ」と孔子は背後霊に噛み付かんばかりに主張します。
誰も地獄から抜け出せないなら、ボスを倒さずにどうしてギルド黒龍は生還できたのでしょうか。
どうして30回も失敗して、死ななかったのでしょうか。
「・・言われてみれば確かに・・」と背後霊は言って、「答えは一つ。ボスが許可したんだ!逃げることを!」と泣きそうな顔で孔子は言います。
屋敷の扉を開け放てば、中はすでに火に包まれています。
10階の本当の意味
孔子には、ボスが挑戦者に求めていたものが理解できました。
「わたしたちと遊んで!」と並ぶ人形が言って、「ああ、遊ぼう」と孔子は答えます。
手に入れたスキル[火の用心!]を発動すればもう熱くありません。
「あれれ」「あつくないの?」「もえないみたい」と人形たちは不思議そうに孔子を見ます。
「じゃあ、わたしたちとあそべる?」との人形の問いかけに、「もちろん!かくれんぼするぞ!みんな覚悟しろよ!オレは探すの得意だからな!」と孔子は答えます。
人形たちは嬉しそうに笑って、孔子は目隠しをして数を数え始めます。
そんな様子を背後霊は黙って見守ります。
それは、一歩たりと動けない「子供たち」とのかくれんぼでした。
「まぁだだよ!」「ぜったいみつからないところに行くよ〜」と子どもたちの声が響きます。
「見つけた!」と孔子が一体の人形の頭に触れれば、「はずれ!ぼくじゃないよ!」と人形は言って溶けてしまいます。
前回のように叫ぶような表情ではなく、静かに、笑いながら崩れていきます。
孔子は一体一体を丁寧に見つけていきました。
「おいこれって・・『弔い』じゃねぇか・・」と背後霊は呟き、そこに確かに孔子と遊ぶ子どもたちの姿を幻視するのでした。
やがて孔子は地下牢の一番奥にまでたどり着きます。
そこには顔にヒビが入った人形が檻に入っていました。
トラウマの再現の最後のシーンで見た場所です。
「わたしたちとあそんでくれるの?」と人形は問いかけ、「・・見つけた。次は君が鬼だ」と言いながら孔子はそっと頭に触れます。
「おじさん・・優しいおじさん、ありがとう」といって、人形はまるで泣いているように崩れていきました。
孔子は確かに、「ありがとう」と言うあの子の笑顔をそこに見ます。
[おめでとうございます。▼]
[ノーマルステージクリア。▼]
[ヒドゥンステージクリア。▼]
[ボスステージをクリアしました。▼]
続けてウィンドウが立ち上がり、孔子がステージクリアをしたことをウィンドウが告げるのでした。
第16話に続く>>
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死して生きるSSS級ハンター【第15話】の感想
ボスの前世はなかなか悲惨でしたね。
孔子の優しさがわかる話でした。
塔は理不尽なことが詰まっていそうですが、孔子はその優しさをどこまで維持できるのでしょうか。
次の話が楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「死して生きるSSS級ハンター」の第15話のネタバレと感想をご紹介しました。
「死して生きるSSS級ハンター」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。