その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
公爵との話し合いは、放浪息子である弟ジェイクの乱入により妨げられてしまいました。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第9話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
その悪女に気をつけてください【第9話】のネタバレ
何の用かしら、と乱入してきたジェイクにメリッサは問いかけます。
彼はイラついた視線を返したかと思うと、すぐに目を逸らしました。
その今にも吐きそうな嫌悪の表情を見て、大嫌いな姉と話したくないんだな、とメリッサは考えます。
いけすかない、とつぶやくメリッサと、そんな姉を鼻で笑うジェイク。
用がないなら出ていってくれませんか、と怒りを抑えてメリッサは頼みます。
しかし、出てけと念を飛ばすメリッサに対して、彼はまるで言葉が聞こえていないかのように動じません。
「お前」とジェイクが切り出し、「『姉さん』、でしょ」と返すメリッサの間には険悪な空気が流れます。
無言でメリッサを指さしたジェイクは、ため息と共に「イアン」と呟きました。
イアンとジェイクの関係とは?
その単語を聞いた瞬間、メリッサの怒りが瞬時に燃え上がりました。
なんでそいつの名前が出てくんの、と、髪が逆立たんばかりにキレかけますが、小説の該当箇所をそこで思い出します。
ジェイクと皇太子のイアンは幼馴染です。
ジェイクが皇室のスナイパーなのもその要因が大きく関係しています。
この幼馴染のジェイクとイアンが、ヒロインのユーリを巡って争う場面は小説の見せ場になるのです。
「イアンがうるさい。破談はダメだ」、と短くジェイクはメリッサに言い放ちます。
イアンがチクったのか、とメリッサはこうなった経緯を察知します。
きっと自分でなんとかしろと突き放すやる気のないジェイクに、一生のお願いだとイアンが泣きつき縋りついたに違いない、とメリッサは想像します。
イアンの無邪気なウィンクを思い出し、メリッサは気分悪っ、と眉を顰めました。
待てよ、と、メリッサはそこ何かに気付きます。
イアンの頼みでジェイクがここに来たと仮定してみます。
一方で今、ジェイクが「なぜお前がここに」と言いたげにメリッサを見てくるということはどういうことでしょうか。
ジェイクの目的は?
ジェイクは公爵に会いに来たのだと、メリッサは結論に辿り着きました。
公爵は息子の頼みならなんでも聞きます。
メリッサは公爵の命令には逆らえません。
ジェイクが破談を拒絶するように公爵に先回りすることができれば、メリッサが婚約破棄をするのは困難になります。
公爵に会いに来た現場に、たまたまメリッサが居合わせたから、直接ジェイクがメリッサに破談はダメだと言い放ったのです。
「あんた、思った以上にタチが悪いわね」、と、怒りを込めてかつ皮肉げに笑いながら、メリッサはジェイクと公爵に話しかけます。
メリッサの怒気を含んだ声に、ジェイクと公爵は驚いた様子を見せました。
ぎり、と奥歯を噛み締めてメリッサは反撃を続けます。
なんでジェイクが破談の話に首を突っ込んでくるのか、何様のつもりか、口を出す資格はないと強く言い切ります。
これ以上手を出すのなら髪の毛を全部引っこ抜く、とまでメリッサは脅しつけます。
最後に、あんたはイアンのパシリか!!、とジェイクに指を突きつけました。
やっぱり、と、それまで無言で聞いていたジェイクがようやく口を開きました。
アイスブルーの瞳は尚更に冷え込み、口を歪めてゆっくりとジェイクは続けます。
どうかしてるな、と言うジェイクをメリッサは金色の瞳で睨み返し、太々しくソファに座り込みました。
メリッサの反撃
脚を組み、片腕はソファの背に回し、吹っ切れたようにメリッサは切り返します。
「私のこと嫌いでしょ?私もあんたのこときらいなの」と、つっけんどんに、いっそ爽やかに話します。
好きなわけないじゃん、と遠慮のない物言いです。
弟だから今まで多めにみてあげたけど、とメリッサは前置きをして続けます。
「私のことを姉だと思ってないでしょ?だから私も弟扱いしないわ。誰があんたみたいな卑怯者を可愛がるのよ」と、底冷えのするような威圧感のある笑みで、ジェイクに告げました。
びくり、と、メリッサの物言いと威圧感に押されたのかジェイクがみじろぎします。
告げ口が卑怯なマネだというのは自覚しているらしい、とメリッサはそれを見て推測します。
「公爵様」、と、ここでメリッサは父の方に声をかけました。
自分に声がかかると思っていなかったのか、はたまたメリッサの勢いに負けたのか、公爵は傍目からもわかるくらいに動揺し、手に持つブラックコーヒーを膝に溢してしまいました。
固まる公爵と、それを見たメリッサも呆れ顔で固まってしまいます。
気にしていても話が進まないと、メリッサはその失態をスルーしました。
ゴホン、咳をついて区切りをつけ、婚約破棄したいのです、とメリッサは本題にようやく取り掛かります。
「手伝って欲しいとは言いませんが、邪魔をするなら黙っていませんから」、と、射抜くような視線と冷静な口調で二人に告げます。
そして、にっこりと、最後には花のような華やかな笑みを浮かべたのでした。
言いたいことがあるならラップでどうぞ、と言い添えて、メリッサは公爵の部屋を後にします。
残されたジェイクと公爵は何もいえず、メリッサを見送ったのでした。
勢いに任せた感は多少あったけどどうにかなるっしょ、と、扉を出たメリッサはちろりと舌を出して振り返るのでした。
第10話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第9話】の感想
ジェイクの、姉に対する馬鹿にした態度は思ったより酷いですね。
そして、息子の言いなりの公爵の情けなさも際立ちました。
抑えて大人しくしていたメリッサより、吹っ切れたメリッサのほうが、勢いも覇気もあって爽快です。
公爵と弟に釘を刺したメリッサが、次に何をするのか楽しみですね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第9話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね