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その悪女に気を付けてください【第19話】のネタバレ・感想|ピッコマ

その悪女に気をつけてください ネタバレ

その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。

交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。

舞踏会でナインが急に怯えた顔をして走り去ってしまい、2時間経っても戻ってきません。

ここからは、その悪女に気をつけてください、の第19話のネタバレになりますので、ご注意ください。

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その悪女に気をつけてください【第19話】のネタバレ

きっとイアンのせいよ、と考えながらメリッサはナインを探して皇宮を歩き回ります。

去る直前に見せたあの顔が全てを物語っているわ、と去り際の怯えたナインの顔を思い起こします。

私が見ていない間にイアンにずっと睨まれていたのかも、とメリッサは思いつきました。

どうしよ・・、と広い皇宮の庭にあるベンチでメリッサは座り込んでしまいました。

一人で探すには皇宮は広すぎますが、堂々と探すことはできません。

金が欲しければ出てこい!、と叫んだりなどすれば、お金でパートナーを雇うヤバい人だと思われてしまうでしょう。

しかし、このまま戻るわけにも行きません。

婚約者だけではなく情夫にも捨てられた悪女、という評判を得てしまうだけです。

こっちの庭にもいなければ男子トイレを探すしか、と焦りながらメリッサは探し回ります。

このバカ!いい加減出てきてよ!、と怒りながら探す途中、人影を見つけました。

あっ!あそこか!?、とメリッサは生垣をかき分けます。

ちょっと!どこ行ってたの、と声をかけようとして、そこに見えた光景にメリッサは固まってしまいました。

綺麗な長いブロンドをした、美しい令嬢が物音に気づいてこちらを振り返りました。

ユーリ・・?、と、メリッサの口からぽろりと言葉がこぼれるのでした。

ヒロインのユーリ登場

金色に波打つ艶やかな髪、深海を思わせる大きくて青い瞳、月光に照らされた清楚な睡蓮の花のような姿の美少女がそこにいました。

惚れ惚れとする美貌で4人の男を虜にした彼女こそがまさに、この小説のヒロイン、ユーリ・エリザベスです。

あら、と、キョトンとした眼差しでユーリが口を開きました。

私をご存知で?初めてお会いすると思うのですが、と戸惑うようにメリッサの話しかけます。

しまった!ぼーっとして口が滑った!、とメリッサは焦ります。

「あ、いや違います。初対面なのは合ってますけど、えっと・・だから」と、メリッサは慌ててるせいで良い言い訳が思いつきません。

この世界の原作である小説を読んでいるから知っていた、と言うわけにもいきません。

すると、「あっ、ごめんなさい!噂になっていたのを忘れてました」と、ユーリが恥じたように小さく笑いました。

「それで私の名前を知っているんですね。初めまして、エリザベス男爵家の養女になったユーリ・エリザベスです」、と勘違いしたままユーリはメリッサに自己紹介をしました。

平民が貴族家の養子になるのは驚くことではありません。

しかし「エリザベス家」の養子となればまた話が違ってくるのです。

「はじめまして・・噂通り・・いや、噂より遥かにお綺麗ですね!」と、メリッサはこれ幸いとユーリに話を合わせることにしました。

「はぁ・・ありがとうございます」、とユーリは少し困ったようにメリッサの褒め言葉を受け取りました。

エリザベス男爵家とは、魔法の天才で構成された排他的で強力な家門です。

その一員になれたということだけでも、すごい実力の持ち主ということです。

ましてユーリは平民出身なので、様々な噂が広がっていました。

困ったようなユーリを見て、ユーリも色々大変そうね、と同情したメリッサでした。

しかし、逃走したナインの捜索という本来の目的を思い出し、こんなことを考えている場合ではないと思考を切り替えます。

では素敵な時間をお過ごしください私はこれで、とメリッサは立ち去ろうとしました。

メリッサ?、と、背後から聞き慣れた、しかし今は聞きたくない声がしました。

皇太子の登場

そこにいるのか?、と続けるその声は、イアンのものでした。

皇太子!?なんでここに!?、とメリッサは焦ります。

ナインというパートナーがいなくなった隙に私を連れ戻して結婚発表する気!?、と嫌な予感しかしません。

すぐわきの草むらが掻き分けられる音がして、どんだけツイてないの、と捕まることをメリッサは覚悟しました。

しかし、メリッサに向かってきたはずの皇太子の動きは、メリッサ越しに見えた何かに釘付けでそこで止まります。

メリッサは、あ・・、と、何かを思い出したようにその光景を見ていました。

皇太子が、頬を染めてユーリを見つめています。

イアン・バシレイオスはたった今、恋に落ちました。

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小説通りの展開

どうしてこの出来事を忘れてたんだろう、とメリッサはぼんやりと小説を思い出します。

春の舞踏会は元々、イアンとユーリが初めて出会う場所なのです。

小説の名シーンのうちのひとつが、メリッサの目の前で繰り広げられていました。

ユーリに見惚れるイアンと、その熱っぽい視線を受け止める美しいヒロインのユーリがいました。

二人にスポットライトが当たっているかのように、その光景は輝いて見えました。

それは小説通りの印象的なシーンでした。

まるで、今ここにいるメリッサは二人の運命に割り込んだ、とでも言われているように、メリッサには感じられました。

希望通り、変態浮気野郎のイアンの興味がユーリに移ったことで、今日の結婚発表の事態は避けられることになりました。

しかしメリッサの気分は、何故か良くありませんでした。

舞踏会の後

はぁぁぁ、と気の抜けたため息をついて、メリッサは自室のソファへばっていました。

「ヨナ・・結局傷ついただけだった・・」、と脱力して側に仕える侍女に話しかけます。

はいお嬢様、とヨナは答えます。

運悪すぎると思わない?、とメリッサが言えば、はいお嬢様、とヨナは答えます。

舞踏会も帰りはひとりだったしナインも消えるしさ!、と言えば、はいお嬢様、とヨナは答えます。

ヨナの気のない返事に気づいたメリッサは、私の話聞いてる?、と言えば、はいお嬢様、とまたヨナは言いました。

今からハイヒール食べるわよ?、と鬼気迫った顔で言ってみますが、はいお嬢様、とヨナは言うばかりです。

ムカつく、とクッション叩くメリッサに、はいお嬢様、とヨナは気のない返答を続けるのでした。

落ち込む気も失せたとばかりに、メリッサはクッションを抱いて座り直します。

結婚発表は白紙になったけど、とメリッサは膨れます。

私の能力のおかげだとか偽パートナー計画が功を奏したとかではない、と出来事を振り返ります。

復讐作戦は失敗に終わったのに状況はどんどんイアンに有利な方向に向かっている、と考えてメリッサは悲しくなります。

街で隠れイケメンのナインを拾って、磨き上げて、偽のパートナーに仕立て上げてイアンに見せつけて、という努力が水の泡になってしまいました。

浮気男のイアンをギャフンと言わせることも、メリッサは皇太子を追いかけて顔色を伺うだけの女じゃないと見せつけることも、十分にはできませんでした。

去り際の、申し訳なさそうなナインの顔をメリッサは思い起こします。

仕方ない気が変わることもあるだろうし、と、メリッサは途中で逃げてしまったナインを怒る気にはなれませんでした。

シンデレラを探す王子みたいなマネをしたらめっちゃ未練がましいよね?、と、メリッサは苦笑します。

「ナインデレラ・・」「寝た?」「私たちどうして別れちゃったのかな」「あんなに楽しかったのに」なんて、午前2時くらいに未読メッセージを送りつける想像をして、メリッサは鳥肌ものだと思い直します。

もう二度と男なんて信じるものか、とメリッサが呟くと、ブッ、とヨナが噴き出しました。

しれっと素知らぬ顔をするヨナを見て、メリッサはやり場のない怒りをクッションに叩きつけるのでした。

逃げたナイン

早く逃げなきゃ、とナインは森を走り続けていました。

お嬢様の隣にいれば彼女まで巻き込んでしまう、とメリッサの優しい笑みを思い出しました。

「お〜、久しぶりだな」と、前方から声がしてナインは立ち止まりました。

赤い髪、赤い目をした男がそこに立っていました。

鼻に傷のあるその男は、「恥さらしの青狼さんよ〜」と馬鹿にしたように続けます。

「くたばらずに何故出てきた、ナイン・フォトン」と言われ、ナインは苦渋の顔で押し黙ります。

戻ってお嬢様に謝りたかったのに、と思考するナインの視界を、赤髪の男の鋭い爪が切り裂いたのでした。

赤い鮮血が、あたりに飛び、花のように散りました。

第20話に続く>>

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その悪女に気を付けてください【第19話】の感想

ついにヒロインの登場でしたね。

イアンとユーリも出会い、話がどんどん動きそうです。

メリッサが色々と動いたのに、小説通りの流れになってしまいましたね。

メリッサの努力を考えると、なんともやるせない気持ちになるのはわかる気がします。

ナインはあの男から逃げていたんでしょうか?

青狼とはなんのことなのでしょうか?

ナインについての謎は深まるばかりで、気になりますね。

まとめ

今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第19話のネタバレと感想をご紹介しました。

「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。

他の漫画配信サービスでは読めません。

今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。

応援していきたいですね