その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
入念な準備を整えたメリッサは、襲撃してきたジャックを剣のフルスイングで打ち返すのでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第23話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
その悪女に気をつけてください【第23話】のネタバレ
メリッサに吹っ飛ばされたジャックは、そのまま庭の柱に頭を打ち付けました。
その無様な様子に「あら」とメリッサは笑います。
「ごきげんようジャック・フォトン」と余裕のメリッサに対して、どっどうやって・・、とジャックは混乱します。
人間は圧倒的に狼人間より劣っているはずであり、2ヶ月前のメリッサは一般的な貴族令嬢のはずでした。
「いくらマナーがなってないとはいえ、また空中から現れるなんて。降臨する神の真似でもしたいわけ?」と嫌味たっぷりにメリッサは見下ろします。
人間ごときがこの俺をぶっ飛ばすだと・・!?、とジャックはこの状況が信じられません。
「おい・・・お前!こんの・・てめぇ!!どうやっ・・」と、ジャックは混乱からどうにか抜け出そうと考えを巡らしますが、まとまりません。
「私の名前はメリッサ・ポジェブラトよ。『おい』でも『お前』でもないわ」とメリッサは耳をほじりつつ面倒そうに答えました。
「お・・おぉ!ポ・・ポテトラテだっけ・・?まあいい!!今のは何だ!魔法か?イカサマだろ!?」とジャックはしゃがみ込んだままメリッサに叫びます。
「『ポジェブラト』だってば。うるさいから吠えないで」と言いながらメリッサは剣をジャックに突き付けます。
「これも全部私の実力よ」と余裕たっぷりの顔でジャックに告げます。
しかし内心では、嘘だけど!、と呟くのでした。
メリッサの強さの秘密
メリッサが今手にしているシンプルなデザインの細身の剣は、実はバシレイオス皇室の秘宝の一つでした。
普通の人なら知るよしもない超極秘の剣です。
というよりは。
先先代皇帝が、おバカでマヌケで、剣をどこに置いたかすっかり忘れてしまったのです。
そうして、皇室さえもその存在を忘れた悲運の剣が、今メリッサの手にあるのでした。
本当なら小説の後半でイアンがこの剣を見つけて、帝国最高の剣士になる予定でした。
その前に私が盗ん・・いや持ってきたのだ、と下卑た悪人顔でメリッサは笑います。
こういうのは早い者勝ちよ、と悔しそうなイアンの顔を想像すると溜飲が下がる思いでした。
つまりこの剣は、主人公のためにあらゆる加護と魔法がかけられた神アイテムなのです。
「アイテムの力パネェ」とメリッサはその剣の力を実感していました。
それはさながら、STR(力):+999、DEX(器用さ): +999、最大HP: +999、攻撃力:+99%、防御力:+99%、攻撃速度:+99%、移動速度:+99%とでも言える能力です。
もちろん持ち主のスキルによって変わってくるけど、とメリッサは自覚しています。
実力と言われたジャックは、当然納得できません。
「嘘つくな!前はへなちょこだったじゃねぇか!」とさながら煩い犬のように吠えかかります。
「あの白髪頭の仕業だろ!?バレバレだ!イカサマすんなって!」と、弟ジェイクの入れ知恵だろうと言い募ります。
少なくとも未覚醒の狼人間のひとつくらいは黙らせられるわ!、とメリッサは「黙れ」と言いながらジャックに剣で一撃を入れました。
「ぐぁあ!」とジャックは再び吹っ飛ばされます。
「痛ぇよ!死にてぇのか!!」と涙目でジャックは言いますが、「あんたが黙れば済む話よ」とメリッサは怒り顔で返します。
「張り合いたいならあとで相手するから。ここに来た理由から言いなさい。一体何の用なのよ」とメリッサはようやく本題に入ります。
「紅茶とクッキーを食べに来たわけじゃないだろうし」と、楽しげに二人がお茶をするイメージ像を提示すれば、「吐きそう」とジャックは心底嫌な顔をしました。
ジャックの目的
「手紙の最後に書いてあっただろ」とジャックは面倒臭そうに頭を掻きます。
ナインはどこだ、という書簡にあったあの一文のことでした。
「だからそれがどういう意味か聞いてんの!」トメリッサは答えます。
「この傷見えるよな」と、ジャックがメリッサに顔を近づけて自分の右目を指差しました。
ジャックの右瞼の上に傷跡があるのがメリッサにわかりました。
「狼人間は傷を負っても普通は元に戻る。だが同類につけられた傷は跡が残るんだよ」と説明します。
「この傷は舞踏会の日にナインがプレゼントしてくれたんだ」とジャックが言い、「じゃぁナインは・・狼人間ってこと?」とメリッサは返します。
名前と身分は?雇用関係にある以上知っておかないと、とメリッサがナインに聞いた時のあの、困ったような顔を思い出しました。
「正確には狼人間だった」とジャックは続けます。
「一族を裏切って、舌と牙を抜かれた奴を狼人間とは呼ばないだろ?」とジャックは言います。
僕の名前はナインです、と紙に書いて見せてきたナインの姿をメリッサは思い出します。
「頭ごとぶった切ればよかったぜ」とジャックは邪悪に笑いました。
「そうすれば逃げることもなかっただろうよ。まさか嬢ちゃんと関わるとはな」とジャックが続け、メリッサは出会った頃の薄汚れたナインを思い出します。
「舞踏会に連れてくくらい親密な仲だろうし」と言われ、舞踏会で褒められて照れたように笑うナインをメリッサは思い出します。
「嬢ちゃんが隠したんだろ?」と言われ、血まみれでボロボロの青い狼が雨の中で倒れていたのをメリッサは思い出します。
「奴を引き渡せば大人しく消えてやるから・・」と言われたところで、「・・れ」と、メリッサの口から声が漏れました。
「ん?何だって?」と、ジャックが赤い耳を立ててメリッサに近寄りました。
「聞こえね・・ガァッ!!」と、脛を硬いブーツで蹴り上げられてジャックは苦痛に飛び上がります。
メリッサの怒り
「な・・んだよ、いきなっ・・り」としゃがみ込むジャックに、「黙れって」とメリッサが笑顔を顔に張り付けて吐き捨てます。
「ヘイニー」と呼ばれ、「はっはい!お嬢様!」とメイドのヘイニーが答えます。
「周りの物は片付けて、他の人たちも全員避難させたのよね?」との問いに、「はい、もちろん!」とヘイニーはハキハキと答えます。
「でかしたわ。ヘイニーも少し後ろに下がってて。聞き分けの悪い最低なこの男に」と、メリッサはチラリとジャックを見ます。
ジャックは脛を押さえながらも、挑戦的な眼差しでメリッサを睨み返します。
「礼儀作法を叩き込まなきゃいけないから」とメリッサは剣を構えました。
そこからはメリッサのターンでした。
「クソォ!」「お仕置きが足りないようね」「おい!てめぇ!!」と、ジャックの叫び声と冷徹なメリッサの声、そしてジャックがボコられる音が庭に響き渡ります。
「そろそろ諦めたら?気の毒になってきたわ」と、ジャックのしつこさにメリッサが呆れたように言います。
「うるせぇ!クソッ!!」と、ボロボロになりながらジャックはまだ悪態をつく元気はあるようです。
「ぅおぉおお!!」と、再びジャックはメリッサに襲いかかりました。
to be continued
と、ここで終わるわけもありません。
LOADING・・・!!
メリッサの一方的な蹂躙はしばらく続きました。
メリッサの勝利
「要するにナインを引き渡せと・・?」と、青痣にタンコブだらけになったジャックにメリッサは問います。
「くぅ・・」とジャックは涙目です。
「あいつは死ぬべきだ!・・です」と、正座させられたいジャックは、優雅にお茶を飲むメリッサに言います。
「私がナインを隠した証拠や、ここにいるって言い張る根拠は?」との問いに、「そんな決まってんだろ!首都に逃げたって聞いて春からずっと探したってのに見つかんねえん・・です!」と、勢いよく言うものの、涙目になって最後は丁寧にジャックは答えます。
「たまたま舞踏会に参加してた部下が見つけたんだよ!」と言うジャックに、いきなり去ったのはそのせいか、と舞踏会で急にナインが走り去った原因をメリッサは理解しました。
逃げたのは許してあげよう、とナインの心情をメリッサは気遣うのでした。
「だからあの時殺そうとしたのに、俺の目を攻撃して逃げやがった・・汚ねえ奴だぜ!」とジャックはその時のことを思い出したのか、怒りの表情を浮かべます。
「首都に何のツテもねぇんだから、当然一緒にいたアマの家に・・」とジャックが言った瞬間、「アマ?」と、メリッサが手に持つカップを机に叩きつけて聞き返しました。
「アマ」は、女性を罵って言う言葉です。
「あ・・いや、その・・すまん」と、ちょっとメリッサから離れて、ジャックはちょこんと正座し直します。
「続けて」と促され、「・・それで、この前奴がいないか確認しに来たら、白髪頭に出くわして・・」とジャックはメリッサの弟ジェイクと戦いになったあの襲撃について話しました。
2ヶ月前のジャックの襲撃は、そんな理由で起こったのでした。
「お前が正式に出直してこいって言うから、手紙を出して今日ここに・・」とジャックは説明しました。
「はぁ」、とメリッサは頭に手を当ててため息をつきます。
「たったそれだけで?憶測だけを頼りによく公爵家で2回も暴れられたわね」とメリッサが言えば、「今日はお前が先に攻撃・・!」とジャックは言い返します。
しかし「黙りなさいってば」とのメリッサの声に、うっ、と口を黙ました。
「ホント・・おバカなのは知ってたけど、そうやったら要求を呑むとでも思った?ナインがここにいなかったらどうするつもりよ?」とメリッサが聞きます。
「まぁ・・今回は褒めてあげるわ」と、ニタッとメリッサは笑います。
メリッサのネタバラシ
「は・・?」と呆気に取られるジャックに、一人の人影が近寄ってきました。
「へ・・はぁ?」と、理解が追いつかないジャックにスタスタと近寄ってきたのは、よく知る人物でした。
「半分は当てたもの」と微笑むメリッサの後ろに、執事服姿のナインが立っていました。
ナインがニコッと笑い、メリッサがそれに答えて笑い返します。
「てめぇ・・この野郎・・!!全部当たりじゃねぇか!!」と、思わずジャックは正座を解いて立ち上がります。
「私は彼をかくまってないわ。そしてあんたに引き渡すつもりもない」とメリッサは耳をほじりながらあっさり答えます。
「なんだと!?」と納得しないジャックが食ってかかります。
「ナインはもう私のものだし、私は自分のものをそうやすやすと差し出さない主義だから」と、メリッサは剣を撫でながら挑発的にジャックに告げます。
悪女ならこのくらいはしなくっちゃ、と笑うメリッサのその姿は、ジャックにとっては十分に悪女に見えるのでした。
第24話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第23話】の感想
メリッサの強さの秘訣は、小説の展開を知ってるが故のレアアイテムの入手だったんですね!
メリッサ自身の練習の努力も素晴らしいです。
ボコボコにされたジャックは可哀想ですが、メリッサにあんな態度をとっていたのですからしょうがないですね。
久しぶりに登場したナインは相変わらず綺麗でとても良い子に見えました。
一族を裏切ったとは何をしたのでしょうか?
次の展開も気になりますね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第23話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。