その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
メリッサからもらった魔法の薬で、狼人間のナインは無事に舌と牙を取り戻しました。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第37話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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その悪女に気をつけてください【第37話】のネタバレ
全てを捧げる、とメリッサに言ったのにお世辞ととられてしまった狼人間のナインは拗ねてしまいました。
「話せるからって反抗までして。このっ。いい声してるから大目に見てあげる」、とメリッサはそんな様子のナインに笑いかけます。
「僕っていい声してます・・?」と、跪いていたナインは立ち上がってメリッサを見下ろします。
「うん。いい声よ」と、メリッサは即答し、しみじみ、といった様子で何度も頷きました。
『男前で可愛いうえに美声だなんてもう、非の打ち所なし!ユーリと絶対お似合いだわ』と、ヒロインのユーリとナインが手を取り合っている様子を想像して嬉しくなります。
ナインの方が、ポンコツだらけの男主人公達と比較にならないほどにマシでした。
いい声と断言されたナインは、「それなら、これからたくさん聞かせて差し上げます」とモジモジしながら下を向きます。
「詩でも書いて詠みましょうか」と力強く顔をあげて、「それは違う」とメリッサは冷静に突っ込みます。
『そう言うと思った・・。ホント真面目がすぎるんだから』と、ちょっとイタイ姿にメリッサは苦笑するのでした。
夏の予定
「夏の終わりにはイベントがつきものよ。そうそれはお祭り!」とメリッサはカレンダーの最終日に丸をつけていました。
「庶民のお祭りですよね。まさかお嬢様が興味を持たれるとは。今まで一度も行かれたことなかったのに」と侍女のヨナは不思議そうです。
『そりゃそうだけど』と内心思って、困ったようにメリッサは頬を掻きます。
貴族たちの間で問題児として有名なメリッサですが、根っからのお嬢様でした。
人目もはばからず庶民のお祭り参加する者といったら、身分にとらわれない平凡で庶民的な貴族だけでした。
「心変わりすることだってあんのよ」とヨナに言いながら、『よくある物語のヒロインみたいにさ』と考えます。
「まさかお祭りで暴れようなんて思っていませんよね?」とヨナに問われて、手紙を書いていたメリッサはドキッとして『ええ、思っています』と心の中で回答します。
メリッサは、今回の祭りでイアンを退治するつもりでした。
「ナイン」と呼べば、そばに控える専属執事のナインが「はい、メリッサ様」と応えます。
「お祭りデートしましょ」と言うと、手に持った銀のお盆を落としてナインは固まってしまいました。
「あらら気をつけないと」と声をかけてメリッサは心配します。
「デ・・デートだなんて・・本気で仰ってます?」と顔を真っ赤にするナインを見て、『ウブねぇ』と微笑ましそうにメリッサは笑います。
『ちょっとだけいじめてみよっと』と思ったメリッサは、「私がせっかく誘ってるのに、本気かどうか疑うのね。嫌ならいいわ。男はたくさんいるもの」とからかいます。
もちろん、そんな男がいるわけはありません。
「待ってください!誤解です!行かせてください!嬉しすぎてもう・・」とナインは本気で焦った様子で弁解します。
『ホント優しい子。嬉しすぎるだなんて、感動して涙出ちゃう』と、相変わらずメリッサはナインの言葉を本気と取りません。
『優しいナインをいじめるのはここまでにしよう』と考えて、メリッサは本題を切り出します。
「そんな構えないで。じつは大したことじゃないの。口説いてるわけでもないし、本当のデートでもないからさ」と言うメリッサに、「あ・・」とナインは少し戸惑う様子を見せました。
「前に舞踏会で私のパートナー頼んだでしょ?今回もそんな感じ」とメリッサは笑い、「・・そういう・・ことか」とナインは真っ赤なまま自らを落ち着かせようと下を向きます。
「うん。二人きりじゃないから安心して」とメリッサは言い、「あぁ、えっと・・他に誰が・・」とナインは問います。
「ユーリさんとイアンかな」とメリッサ答えます。
皇太子のイアンにお祭りに誘われたと、メリッサはユーリから聞いていました。
お祭りは小説でも必須場面なだけあって、ヒロインのユーリが拒もうとも物語は勝手に進んでしまいます。
メリッサは、その間に入ってイアンをやっつけようと考えていました。
しかし、メリッサだけでは滑稽な組み合わせにしかならないと感じていました。
破断したがる婚約者メリッサ、別の女に恋する婚約者イアン、その別の女、という3人組になります。
はたから見ると、男を巡って争う悪女と聖女です。
もしくは、別の女に男を取られまいとデートを邪魔する悪女です。
なによりもメリッサが一番気に食わないのは、イアンが神がかったポジティブさを発揮する可能性です。
「破談などと騒いで私を突き放したのは本心じゃないんだな。私とユーリの仲を引き離そうとしたのも私を奪われるのがイヤだからだろう?だからユーリに告白しようと思っているお祭りの日にこんなマネを」、などと言いかねません。
しかも、最高に自分に酔って格好つけて、背景には花を飛ばすでしょう。
『そんな誤解されたら奴を生かしておく自信がない』と、自らの想像にメリッサは殺意を覚えます。
「恋敵に婚約者まで・・」、とナインがボソリと呟きます。
「ん?」とその声にメリッサはナインを見ますが、「・・何でもないです」とどこか遠い目をした様子でナインは答えます。
「そういうことなら、いつでもお申し付けください。メリッサ様のためなら何でもお力になります」とナインは切り替えて微笑みます。
「ありがと。前みたいに途中で消えたりしないでね」と、舞踏会の時のことを思い出し、メリッサはからかい口調で答えます。
「はい。もう二度と・・逃げません」と、ナインは真っ直ぐにメリッサに顔を向け、強い決意と情熱を持った視線を投げかけます。
軽口に対して本気の回答を受けて、『ナインは時々、目が離せなくなるような強烈な眼差しを浮かべることがある』と、メリッサはややあっけに取られます。
お祭り当日はよろしく、とユーリに書いた手紙をナインに渡せば、「では」とナインは退出します。
それを見送った後、『おかしいな。どうしてビビってるの』と、メリッサは自らの動揺に戸惑うのでした。
お祭り
数日後、お祭りの当日がやってきました。
お祭りに来たメリッサは、その光景に愕然とします。
大通りに紅白に布を貼った屋台が並び、お好み焼き屋があったり、くじ引きがあったりします。
どう見ても、日本のお祭りにしか見えませんでした。
『作家の奴・・西洋のお祭りをイメージできなくて日本のお祭りをぶっ込んだんだな』とメリッサは事情を想像します。
「こんなとこ初めてでしょ?」と、そのメチャメチャなお祭りに『何気に期待してたのに!ナインもがっかりしてたらどうしよう・・』とナインの様子を伺います。
しかし「はい、こんなに素敵な場所は初めてです」とナインはキラキラした眼差しで祭りの光景を見つめています。
初めての散歩とか、初めての雪に目を輝かせる犬を想像させる様子に、『めっちゃ喜んでる』とメリッサは驚きます。
そんな雰囲気を楽しみながら、メリッサはユーリを待つのでした。
第38話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第37話】の感想
ナインの想いは結構直球に見えますが、なかなかメリッサが受け取らなくてもどかしいですね。
照れたようなナインの笑顔はとても綺麗で、作画が素晴らしくて目が離せなくなります。
イアンの気持ち悪いポジティブな描写は一見の価値ありです。
メリッサはそのようにイアンを退治するつもりなのでしょうか。
次の話も楽しみですね。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第37話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。