その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
ミゼンとジャックを並べて正座させたメリッサは、二人にマナーを教えることにしました。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第56話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
その悪女に気をつけてください【第56話】のネタバレ
メリッサには計画がありました。
それは小説と現実の狭間のようなこの世界で、決められた出来事に抵抗しながら平凡に生きる、という計画です。
しかしそのためには、狼人間の手助けが必要不可欠でした。
『今からこじれるのは困るもんなぁ』と、メリッサは現在の状況を考えます。
残忍なミゼンを首長にするのは後が怖いですし、喧嘩バカのジャックはアホすぎて首長には向きません。
目の前に正座させた二人を眺めながら、『まっ、こいつらには何が欠けているのか知ってるから・・。マナーをイチから叩き込んであげる!!』とメリッサは考えます。
ミゼンもジャックも、メリッサが何をしようとしているのかはわからない様子でした。
メリッサのマナー講座
「まず人と話すと時は敬語を使いましょう!」と、元気よく大声でメリッサはマナー講座を始めました。
「そしてむやみに暴言を吐いてはいけません。殺すだとかは言っちゃダメです」とメリッサは二人に向かってハキハキと進め、その様子を他の狼人間たちがキョトンととした顔で不思議そうに眺めています。
「へ?お前だって俺にタメ口だったし暴言吐いてただろ」とジャックが言いますが、「あんたみたいに非常識で喧嘩を先にふっかけてくる奴にはオッケーです」とメリッサは笑みを崩さず答え、ジャックは黙ります。
「いいから早くこれを解け。俺に負けるのが怖くてこんなことをするんだろ?」と縛られたままのミゼンが声を上げますが、「あらミゼンくん。先生の話を聞いてなかったみたいね」とメリッサはにっこりと笑い、剣を構えます。
「人と話す時は敬語を使えと言ったはずよ?」と笑顔のままでありつつもメリッサの声のトーンが下がり、「ま、待て。ロープも自力で解けないほど衰弱した狼人間を・・卑怯にも攻撃しようってわけじゃ・・」とミゼンが恐れ慄いた顔をします。
当然、メリッサは手加減するわけもありません。
その後もスパルタなマナー講座は続きました。
メリッサの脅し
周囲で見守る狼人間たちが見守る中、「ふぅ・・。授業はここまでです」とメリッサがようやく言います。
地面には血まみれのミゼンとジャックが転がっていました。
「正直まだ不安だけ・・いやいや。たいへんよくできました」と、返り血を浴びながらも爽やかなにメリッサは笑います。
「一番手と二番手があんなお姿に・・あいつは何者だ?」「どうりで狼のにおいがするわけだ・・」「狼の女神とか!?」などと観衆がざわつきますがメリッサは無視します。
狼人間の匂いの香水の効果はまだ続いているようです。
首長候補らが叩きのめされている光景も、狼人間の匂いがする謎の女性も、集まる狼人間たちにとっては訳がわかりません。
「じっとして」とミゼンの口を開けさせたメリッサは、ミゼンの牙に剣で紋様を刻みました。
「いい感じ。綺麗に彫れたわ」とメリッサは言い、「おい・・何してんだ・・!俺は帰る!!」とその光景に動揺したジャックが逃げ出そうとします。
ジャックはナインに即座に捕まり、「ダメ」とメリッサは笑い、ミゼンと同様にジャックの牙にも紋様を彫ります。
周囲の狼人間はドン引きです。
「何してくれてん・・ですか!」と、どうにか敬語を使うジャックでしたが、「それは私の呪いよ。私の教えに従わなかったり、飛びかかったり、私の味方を襲おうものなら・・。その呪いであんたらの牙を抜き取るからね」とメリッサは話します。
「だから私が呼ぶまで森から出ないこと、ユーリさんとナインに近づいたらただじゃおかないから」とメリッサは冷たい表情で脅しつけ、「ざ・・残酷すぎる・・!」とそれを見ていた狼人間たちは戦慄を覚えます。
『マジで信じてるし。これでしばらくは静かでしょ』と、魔法の使えないメリッサはため息を吐きます。
『早く戻って狼人間の呪術を防ぐ聖物を買い占めよう。剣術にも精を出さなきゃ。飴と鞭の使い分けも必要だからこっそり食べ物も送ろうっと。長い1日になりそう』とメリッサは今後の予定を考えます。
「それじゃ、私たちのこと送り届けてよね。一応お客様なんだから。森の入り口まででいいからさ」とメリッサは言うと、「チッ、そうしてやれ」と渋々と言った様子でミゼンが命令を出します。
「僕がお連れしても構いませんが・・」とナインが言いますが、「ナインは覚醒したばかりじゃない。体にガタがきてるのはお見通しよ」とメリッサは断ります。
「ごめんなさい。空間移動魔法を習得しておくべきでした・・」と落ち込むユーリには、「いや、それはごく少数の人しか使えない魔法じゃないですか」とメリッサは断ります。
ユーリが空間移動魔法を習得したところで小説が余計にこじれる、ともメリッサは思います。
ふっ、とヨナと目があったメリッサは、給料8倍と有給休暇の請求を無言でわかりあうのでした
そうして、狼形態の狼人間の背に乗って、皆ようやく帰ることができたのでした。
メリッサの休息
自室のベッドで大の字に寝転がりながら、『休まないと』とメリッサは天井を見上げていました。
イアンを祭り会場で押さえ込むために夜通しでゲームの鍛錬をして、ジェイクを躾けるために魔法の特訓をして狩り大会に出ました。
さらに、ユーリを助けようとミゼンと戦った後に、ジャックにマナーを叩き込んだのです。
メリッサは疲れていました。
『クソォ、イケメンたちからアタックされるのがごく普通の憑依系ヒロインなはずなのに』と考えたら、メリッサはイライラしてきました。
「そしたらヒロインは『きゃあ!みんな私のために争わないで!』って言うのに!なんで私は『あぁ!みんな私と争わないで!』って言ってんのよ!」と叫びながら、メリッサはゴロゴロとベッドを転がります。
「はぁ・・これが私の運命なのかな・・」と落ち着いて仰向けになったメリッサは、『よし、休もう』と決意します。
『何日か前に聖物を買って剣術に励むとか言ったけど、キャンセルでお願いします!これでもかってぐらい休んでやる。金持ちの特権を味わうのよ』と、メリッサはベッドでゴロゴロ転がり続けます。
『だからユーリに招待された感謝パーティーも断ったし、ナインとヨナも休暇に入らせた。あとはゆっくり休むのみ!』とニヤニヤとメリッサは笑うのでした
コンコン、と扉を叩く音がしました。
『私は寝てます。いないものだと思ってください。だから諦めて帰ってくだ・・』と居留守をしようとするメリッサでしたが、ドンドンと激しさを増す打撃音についには起き上がります。
「なになに何の用!?私なら大丈夫何も要らない。お腹も空いてないしミルクも飲まないし新聞も読まないから。宗教だって信じないから!!」と、考えつく限りの断り文句を言ってメリッサが開け放ったドアも向こうには、メイドが一人立っていました。
「お休みのところ申し訳ありません。お坊っちゃまが・・モニカ・・さん?その方のご遺体を返して欲しいと・・」と、メイドは非常に申し訳なさそうに話し、メリッサは嫌な顔をします。
モニカ、それは弟ジェイクの愛用の銃であり、ジャックとぶつかって粉々になった銃でした。
『あぁ、聞こえる。脳内であいつの迫り来る音が・・』と、メリッサは頭の中に『お坊っちゃまの〜、おな〜り〜』と音楽付きの演出がなされるのを感じるのでした。
第57話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第56話】の感想
メリッサのマナー講座はなかなか恐ろしいものでしたね。
周りの狼人間たちにもメリッサの恐ろしさは伝わったようです。
首を噛まれたメリッサが思ったより元気そうで良かったですね。
ジェイクは愛銃の喪失から立ち直れるのか、次の話も楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第56話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。