その悪女に気をつけてください、はSoda Ice原作、Berry脚色、Blue Canna作画のファンタジー漫画です。
交通事故にあった平凡な女子大学生の主人公は、恋愛小説「愛するアイツら」の悪女である公爵令嬢メリッサ・ポジェブラトに憑依してしまいます。
ユーリはヨナのことを『神に愛されてる唯一の人』と言うのでした。
ここからは、その悪女に気をつけてください、の第73話のネタバレになりますので、ご注意ください。
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目次
その悪女に気をつけてください【第73話】のネタバレ
メリッサはヨナとナインを連れて、とある部屋の前に立っていました。
『魔物との戦いがもうすぐ始まる。戦争の英雄になる気はない。むしろ面倒としか思えない。英雄なんて』と、メリッサは小説の内容を思い出します。
小説では4人の男主人公が魔物を撃退しますが、慌てふためいたメリッサは負傷し、彼女のせいで死んでしまった使用人もいました。
そして、その中にはヨナもいたのです。
『私はみんなを絶対に死なせない』と強く誓い、メリッサは扉を叩きます。
「公爵様、話があります」と、メリッサは父であるポジェブラト公爵に扉越しに声をかけます。
『だから英雄になるよりも、私にできることを全て試したい』と、メリッサは行動するのでした。
公爵との交渉
「魔物の封印が解けるだと?」と、メリッサの話を聞いた公爵は信じられないという顔をします。
「信じ難いでしょうけど本当なんです。魔物たちが襲撃してくるでしょう。私ひとりで食い止めるのは少し厳しいので、公爵から皇室へ軍隊の応援要請を・・」と、メリッサは言いますが途中で止められます。
「メ・・メリッサ、待つのだ・・!・・本気で言っているのか?」と、公爵は明らかに戸惑っているようでした。
「・・はい?」と今度はメリッサが戸惑い、「冗談ではなくて?それともどこか具合が悪いとか・・」と公爵はメリッサを心配します。
『悲しい現実だ。私の権力は親の七光りであるということが。弟のジェイクは暗殺団の団長という確固たる権力を持ってるというのに、私はただの金持ちニートだ』と、メリッサは現実を痛感します。
メリッサだけでは援軍を呼ぶことができないのです。
「剣術の腕前を披露したくて言ってるなら、いっそ狩りを・・」と勘違いしている公爵を前に、『この件がうまくいったら職探ししないと。ていうか、何て言えば信じてくれるの?』とメリッサは考えます。
「神託がありました」と、後ろから入ってきたのはヨナでした。
ヨナと神託
『ヨナ・・?』とメリッサは驚いてヨナを見ます。
「神託だと?実際に聞いたのか?」と公爵の顔が引き締まり、「左様でございます」とヨナははっきり答えます。
「そうであれば、もっと詳しく申してみよ」と態度が180度変わった公爵に、『えっ?こんなにあっさり?いったい何がどうなってんの!?』とメリッサは驚きます。
「お嬢様、お話の続きを」とヨナには促され、『まさか・・ヨナも小説の内容を知ってるとか!?』とメリッサは思いつきます。
「私とお聞きになりましたよね」とヨナはメリッサに対して親指を立てて、メリッサはそれが口から出まかせだと見破ります。
「メリッサも?」と神託をメリッサも聞いたと信じた公爵は目を丸くして、「ちょっと待って。そんなの一切聞いていないけど!?」とメリッサは小声でヨナに文句を言います。
「これでご自由に発言できるじゃないですか」とあくまでヨナは冷静であり、「そりゃ、そうだけど・・」とメリッサはすっきりしません。
しかし、『ヨナの言う通り、私にははやるべきことがある』とメリッサは頭を切り替えます。
「神託によればリプトンから近い都市のスダバックに魔物が出ると・・」とメリッサは公爵に説明をするのでした。
ヨナの秘密
公爵への話が終わり部屋から出た後、メリッサはヨナには詰め寄ります。
「ちょっと・・!」とメリッサはヨナを壁ドンしますが、「どうされましたか」と相変わらずヨナは冷静です。
『いや、普通は逆じゃない?「魔物だなんてどういうことですか!?」ってヨナが私に問いたださないと!』と、メリッサはその冷静さに混乱します。
魔物の話はヨナにもナインにもまだ言ってなかったのです。
メリッサは口をあんぐりと開けて、ナインはどう止めていいのか分からず後ろで右往左往しています。
『落ち着こう。落ち着け私!』と全く落ち着けていないメリッサは、「神託ってどういうことよ。私無宗教だし神はいないわ」と言います。
「私も無宗教ですが。周りの目もありますし神を冒涜する際は小声をおすすめします」とヨナはアドバイスして、「・・ご忠告どうも」とメリッサは肩透かしを喰らいます。
「なら神託をっていうのは嘘なの?話を合わせてくれたんだったらお礼を言うわ。でも、どうして公爵はヨナの話をすぐに信じたの?」とメリッサは問いかけ、「事情があるんです。・・・と言えば見逃してくださいますか」とヨナはため息をつきます。
『ヨナ・ホワイトポールの事情?考えられることと言えばせいぜい家門の没落くらいだ。ホワイトポール男爵家の令嬢のヨナが我が家の侍女になった理由がそれだし』と、メリッサは知っている情報を思い出します。
『詳しい事情はわからない。脇役の悪女の詳細をつづったページなんて小説にはなかったし。私もヨナに聞いたことすらなかったしね。もしかしたら触れられたくない話題なのかも』とメリッサは考えて、「わかった。言いたくなければ答えなくていいわ。見逃してあげる」と伝えて壁ドンをやめます。
『気になることは沢山あるけど・・。没落した家の話に楽しい部分なんてないだろうし、口をつぐむ人にしつこく聞くのも失礼な話だ』とメリッサは割り切ります。
「お嬢様は・・・、神託と聞いて何か思いませんでした?」と不意にヨナが言って、「へ?特に何も?神は信じないけど宗教は個人の自由だからね。カルト宗教は別として」とメリッサは本心から答えます。
ヨナは何も答えずメリッサを見つめ、『え・・今何の時間?』とメリッサは戸惑い、そんな二人をナインはほっこりと微笑んで見守ります。
ヨナは再びため息をついて、「この世には神のようなものが存在します」と話を始め、『あれ。言う気になったのかな』とメリッサは続きを待ちます。
「くそ野郎です」とヨナは言い、予想外の言葉にメリッサは激しく動揺して「そ・・そうなんだ、クソ野郎がこの世界を作って治めているんだね・・・」と回答します。
『ちょっと待って・・ここは「愛するアイツら」の作者が作った世界じゃないの?』とメリッサは戸惑い、「私の意志とは関係なしに、その方の寵愛を受けました。それが嫌で神殿から逃げてきたんです」とヨナは告白します。
聖女ヨナ
「聖女ヨナよ、われらを救いたまえ!」「哀れなわれらのために生涯祈り続けるのだ」と崇め奉られても、「クソが・・・」と神殿の中でヨナは悪態をついていたのでした。
「それにも関わらず、いまだに私が神と繋がっていると信じる者たちがいる。ただそれだけです」とヨナは言います。
つまり公爵もまた、逃げ出したヨナをまだ聖女と信じる人の一人のようでした。
「そっか・・」とメリッサは答え、「はい」とヨナは応じます。
『作者のお気に入りキャラってことかな?』とメリッサは考えて、「うーん、わかった・・・。なら・・・、ご飯でも食べに行こう!」と言います。
それを聞いて暗く沈んでいたヨナの目に光が戻り、「はい、お嬢様」と答えます。
ナインはその様子を暖かく見守ります。
『事情を知ったからと言って、何かが変わることはない。厄介な神の代わりに資本主義の神であるお金を信奉するヨナは、これからも私の侍女で』と、メリッサは必要以上にヨナの過去を気にしないことにしました。
「それより防衛線を構築しないと。何かいいアイデアはある?」とメリッサは聞いて、「僕が何とかしてみせます」とナインは言って、「ひとりで立ち向かうとか言ったら怒るからね」とメリッサは釘を刺します。
そんなやりとりを、表情変化の乏しいヨナがうっすら笑って聞いていました。
『私は現実の心配をすべき無神論者だから、それはそれでいいでしょ』と、メリッサは我が道を行くのでした。
第74話に続く>>
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その悪女に気を付けてください【第73話】の感想
有能すぎるヨナはやはり重要な役割のある人物だったのですね。
ヨナが聖女扱いを嫌っている様子がユーリと重なります。
メリッサは運命に苦しむ人々を解放に導いていますね。
次の話も楽しみです。
まとめ
今回は、ピッコマで配信されている「その悪女に気をつけてください」の第73話のネタバレと感想をご紹介しました。
「その悪女に気をつけてください」は、現在のところピッコマでの独占配信です。
他の漫画配信サービスでは読めません。
今後人気が出てきたら電子書籍化されるかもしれません。
応援していきたいですね。